最終更新日:2019.07.17 公開日:2019.05.22
税金

【税制改正】6月からふるさと納税はどう変わった?

「ふるさと納税」は、認知度が高まり定着している感があります。今年の確定申告で控除計算をされた方も少なくないのではないでしょうか。
 
このふるさと納税制度は、平成31(2019)年度税制改正によって、制度の一部について変更が加えられます。本稿では、そもそもなぜふるさと納税制度の変更がなされるのか、変更後の内容はどのようなものかという点について、簡単にご説明します。
 
星田直太

執筆者:

執筆者:星田直太(ほしだ なおた)

税理士、ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))

一般企業勤務を経て、30代から税務会計の世界に入り、税理士とCFPの資格を取得。

税理士法人勤務時には法人税務顧問、ベンチャー支援、事業再生、相続・事業承継といった多様な業務に従事。公的機関での勤務も経験した後、2014年に独立。現在は西新宿に税理士事務所を開業している。

中小企業向けの講演多数。他の専門家とも多く提携しており、ワンストップでお客様のお悩みに対応できる体制を構築している。

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星田直太

執筆者:

執筆者:星田直太(ほしだ なおた)

税理士、ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))

一般企業勤務を経て、30代から税務会計の世界に入り、税理士とCFPの資格を取得。

税理士法人勤務時には法人税務顧問、ベンチャー支援、事業再生、相続・事業承継といった多様な業務に従事。公的機関での勤務も経験した後、2014年に独立。現在は西新宿に税理士事務所を開業している。

中小企業向けの講演多数。他の専門家とも多く提携しており、ワンストップでお客様のお悩みに対応できる体制を構築している。

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ふるさと納税の趣旨

「納税」という言葉が名称に含まれていますが、実際には都道府県及び市区町村に対する「寄附」です。ふるさと納税は、納税者自身が住民税を納めている自治体以外の都道府県及び市区町村に寄附を行った場合に、原則として2000円を控除した全額について、所得税及び住民税からの控除を受けることができる制度です(限度額があります)。
 
そもそもこの制度は、『今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか』(総務省「ふるさと納税研究会報告書」)という考え方をきっかけに発足したものでした。
 
現行のふるさと納税制度では寄附対象先を拡大し、納税者は寄附をする自治体を自由に選ぶことができます。これは、自らの「ふるさと」だけではなく、応援したい自治体にも寄附をすることを認めるものです。
 
さらに、寄附金の使い道についても寄附者に選択権がある場合があります。これはつまり、「納税者が税金の使い道を自ら選択できる制度」であるともいえます。
 

改正前の問題点

前述のような趣旨をもつふるさと納税ですが、寄附をした場合に、寄附先である自治体から返礼品が送られてくることがほとんどです。今回の改正は、この返礼品についての競争が過熱したことが原因とされます。
 
つまり、寄附を行えば実質2000円の自己負担のみで返礼品を受け取ることができるため、返礼品獲得を目的とした寄附が増加し、その結果として納税者が居住する自治体の税収が減少するという事態を招いてしまいました。
 
また、自治体の側でも、過度な返礼品を提供することによって、寄附を誘導する競争が激しくなってしまいました。これが問題とされたのです。
 

改正後の取扱い

改正後は、ふるさと納税の対象となる都道府県・市区町村を総務大臣が指定することになります。つまり、この指定を受けることができない自治体に対する寄附は、ふるさと納税制度の対象外とされることになります。そして、指定を受けるためには、主に以下の要件を充足する必要があります。
 
(1)返礼品の「返礼割合」を3割以下とすること
(2)返礼品を地場産品とすること
 
このふるさと納税の指定制度について、総務大臣の指定を受けるための申出書を提出した自治体について調べてみると、平成31(2019)年4月11日現在において、東京都を除くすべての都道府県とすべての市区町村が申出書を提出したとされ(総務省報道資料)、その後、令和元(2019)年5月14日に指定の告示が行われました。
 

改正法の施行日

改正は、令和元(2019)年6月1日以後に支出された寄附金について適用されます。
 
以上のように、ふるさと納税については制度趣旨に立ち返る形での改正が行われることになりました。これを機会に、本当に自分自身が応援したい自治体はどこか、自らの寄附金をどのように使ってもらいたいかといった点について思いをこめながら、ふるさと納税をしてみるのがよいかもしれませんね。
 
執筆者:星田直太(ほしだ なおた)
税理士、ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))
 

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