更新日: 2021.05.13 税金

配偶者控除を活用すると家計に影響大!? いくらまでなら適用される?

執筆者 : 遠藤功二

配偶者控除を活用すると家計に影響大!? いくらまでなら適用される?
4月から保育園や幼稚園に子どもを預けられたことで、配偶者が仕事を始めているという家庭も多いのではないでしょうか。子どもが小さいうちは子育てに時間をかけるために、「扶養の範囲内で働きたい」と考える方は多いと思います。
 
配偶者の収入が税法上の扶養の範囲内であれば、 世帯主は所得税、住民税の計算において、配偶者控除または配偶者特別控除という所得控除を使い、税負担を軽減することができます。
 
ただし、世帯主の所得金額によっては配偶者控除、配偶者特別控除ともに受けられない場合がありますので注意が必要です。
 
遠藤功二

執筆者:

執筆者:遠藤功二(えんどう こうじ)

1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)CFP(R) MBA(経営学修士)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券とオーストラリア・ニュージーランド銀行の勤務経験を生かし、お金の教室「FP君」を運営。
「お金のルールは学校では学べない」ということを危惧し、家庭で学べる金融教育サービスを展開。お金が理由で不幸になる人をなくすことを目指している。

遠藤功二

執筆者:

執筆者:遠藤功二(えんどう こうじ)

1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)CFP(R) MBA(経営学修士)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券とオーストラリア・ニュージーランド銀行の勤務経験を生かし、お金の教室「FP君」を運営。
「お金のルールは学校では学べない」ということを危惧し、家庭で学べる金融教育サービスを展開。お金が理由で不幸になる人をなくすことを目指している。

納税者の所得の要件

配偶者控除、配偶者特別控除は納税者本人の合計所得金額が1000万円以下の場合に、利用できる所得控除の制度になります。合計所得金額とは、税法上において収入金額から必要経費を引いた所得金額を合計した所得金額のことをいいます。
 
例えば、給与所得者であれば給与収入から必要経費である給与所得控除を引いた後の金額が合計所得金額に含む所得金額となります。
 
副業をしている方は雑所得または事業所得が合計所得金額に含まれます。 不動産投資をしている方の不動産所得、確定申告をする必要がある利子所得や配当所得も合計所得金額に含まれます。 配偶者控除の金額は、合計所得金額が900万円以下の方、900万円超950万円以下の方、950万円超1000万円以下の方で異なります。
 

配偶者の所得の要件

配偶者控除は、配偶者の年間の合計所得金額が48万円以下の場合に利用することができます。給与所得控除は最低金額が55万円と定められており、もし配偶者の収入が給与収入のみであれば「給与所得=給与収入-給与所得控除(下限55万円)」の式で導き出した金額が配偶者の合計所得金額となります。
 
給与所得が48万円以下になるということは、給与収入は103万円以下ということになります。この配偶者控除を受けるための配偶者の収入金額の上限金額103万円のことを「103万円の壁」と表現することもあります。
 
納税者本人の合計所得金額と配偶者控除の金額の一覧は下記のとおりになります。
 

※老人控除対象配偶者:12月31日時点で70歳以上の方
出典:国税庁 No.1191 配偶者控除
 

配偶者特別控除とは

配偶者の合計所得金額が48万円を超えた場合には配偶者特別控除を利用することができます。配偶者特別控除も納税者本人の合計所得金額が1000万円以下の場合に適用でき、配偶者控除と同様に所得金額に応じて控除できる金額が異なります。配偶者特別控除は配偶者の合計所得金額が上昇するにつれ控除できる金額が下がっていきます。
 
下記の表から分かるとおり、配偶者特別控除は配偶者の合計所得金額が133万円超になると適用できなくなります。
 

出典:国税庁 No.1195 配偶者特別控除
 

控除で受けられる所得控除

配偶者控除、配偶者特別控除が38万円適用できた場合の税額の軽減額を見てみます。
 
例:年収700万円の給与所得者を例に所得税率20%、住民税率10%で試算
 

所得税の軽減金額
= 配偶者控除または配偶者特別控除の金額38万円×所得税率20%=7.6万円

 
配偶者控除は所得税の計算上で適用されれば、住民税にも適用されます。ただし所得控除される最高金額は38万円ではなく33万円となります(老人控除対象配偶者の場合の配偶者控除の最高金額は48万円ではなく38万円)。
 
また、 配偶者の合計所得金額が48万円超の場合、住民税においても配偶者特別控除は適用されます。
 
配偶者特別控除の金額は所得税の計算のときと同じように配偶者の合計所得金額が上昇するごとに低下していき、配偶者の合計所得金額が123万円超になると配偶者特別控除の適用はなくなります(所得税の場合の133万円超とは異なる)。
 

住民税の軽減金額
=配偶者控除または配偶者特別控除の金額33万円×住民税率10%=3.3万円

 
この例で計算した所得税と住民税の実際に軽減される金額は約10.6万円となります。
 

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配偶者控除の留意点

配偶者控除を利用するために配偶者の年収を給与収入で103万円以下に抑えようと考える方は多いですが、実は配偶者の年収は給与収入で150万円までであれば控除される金額は同じです。
 
ただし、配偶者の勤め先によっては年収が 約106万円以上になると、勤め先の健康保険組合と厚生年金保険に加入することになる場合があります。
 
そのような事業所ではない場合でも、配偶者は年収130万円以上になると国民年金の第一号被保険者となり、自身で国民年金保険料を払わなければならなくなります。配偶者が自身で社会保険料を払うようになると、世帯主からの社会保険上の扶養から外れることになります。
 
税と社会保険料の納付額を少しでも抑えたいと考える方は配偶者控除、配偶者特別控除のことだけでなく、社会保険上の扶養の件についても留意する必要があります。
 
出典
国税庁 No.1191 配偶者控除
国税庁 No.1195 配偶者特別控除
 
執筆者:遠藤功二
1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)CFP(R) MBA(経営学修士)