ふるさと納税の限度額を超えた寄付。全額自己負担になる?

配信日: 2021.12.09

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ふるさと納税の限度額を超えた寄付。全額自己負担になる?
魅力的な返礼品がたくさんある、ふるさと納税。「気づけば限度額を超えてしまった……」。
 
そんなとき、限度額を超えてしまった部分は全額自己負担になってしまうのでしょうか。ふるさと納税において、上限額を超えてしまった場合について解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

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ふるさと納税の概要

ふるさと納税とは、任意の自治体に寄付をすることで、その寄付金額に応じた返礼品を受け取ることができ、かつ、寄付した金額から自己負担額2000円分を除いた部分が所得税や住民税から引かれるという制度です。
 
ふるさとと銘打っていますが出身地以外の自治体にふるさと納税することも可能です。ふるさと納税は何円まで行っても返礼品を受け取ることができるものの、控除される金額は収入に応じて上限額が設定されているため、注意して行う必要があります。
 
そのため、毎年年末が近づき収入が確定してくる頃には、しばしばネットを中心に「ふるさと納税の上限額はいくら?」といったことが話題に上がってくるようになります。
 
では、万が一、ふるさと納税の控除限度額を超えてしまった分はどうなるのでしょうか。税金から控除されることなく、いわば自己負担額が増加するような形となってしまうのでしょうか。
 

限度額を超えた分は全額自己負担

結論から先に述べてしまいましょう。ふるさと納税について控除限度額を超えてしまった部分に関しては原則、全額自己負担となります。ふるさと納税は収入に応じた上限額が設定されているからです。
 
そのため、ふるさと納税の金額自体には上限がなく、やればやるほど返礼品は受け取れるものの、実施したふるさと納税のうち控除の対象となる金額には上限があり、そこを超えた部分は控除されず自己負担となるというわけなのです。
 

限度額を知るにはどうしたらいい?

ふるさと納税の上限額は目安であるものの、総務省のふるさと納税ポータルサイトをはじめ、各種ふるさと納税のサイトで知ることができます。
 
中には所得や各種控除を入力して、ある程度詳細な金額を算出できるサイトもあるため、ふるさと納税を控除の範囲内で自己負担額を増やさず行いたいという場合は、こういったサイトのシミュレーションを利用するのがよいでしょう。
 
もし、ぴったり1000円の無駄なく、控除される上限額ギリギリまでふるさと納税を行いたいという場合は具体的な金額の計算について、お住まいの市区町村役場に相談してみてください。
 
ただし、どれだけぴったり上限額の範囲内で納めたとしても、最低限負担しなければならない2000円については自己負担が発生することには注意しておいてください。
 

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上限額を超えてしまっても手続きに影響はない

万が一、ふるさと納税の上限額を超えてしまって控除されない自己負担分が発生してしまったとしても、手続き自体に影響はありません。通常どおりワンストップ特例制度を利用するか確定申告をすれば問題なく上限額までは所得税や住民税から控除されます。
 
あくまでも所得税や住民税から控除される金額に上限額が設定されているだけで、それを超えたところ手続き自体に何ら影響はありません。
 

ふるさと納税の限度額を超えた寄付は自己負担分に

ふるさと納税において限度額を超えた寄付は原則自己負担分となってしまい、税金の控除を受けることができません。限度額を超えてしまっても手続き自体に影響はありませんが、ふるさと納税における税制上の恩恵は減少してしまいます。
 
もし、ふるさと納税による税制の優遇を最大限受けたいと考えているのであれば、収入に応じた上限額を計算しておき、その範囲内で行うようにしてください。
 
出典
国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)
総務省 ふるさと納税のポータルサイト
セゾンのふるさと納税 ふるさと納税控除限度額詳細シミュレーション(計算方法)
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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