保険会社から届いた「生命保険料控除証明書」はどう使うの? 控除額の計算方法とは?

配信日: 2021.12.15

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保険会社から届いた「生命保険料控除証明書」はどう使うの? 控除額の計算方法とは?
生命保険に加入していると「生命保険料控除証明書」が届きます。この証明書はどう使用するのでしょうか。また、支払った生命保険料の控除額はどのように計算されるのでしょうか。年末調整や確定申告の前に確認しておきたい、生命保険料控除証明書と控除額について解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

生命保険料控除証明書とは

生命保険料控除証明書とは、一言でいえば生命保険料(一般の生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料)を支払ったことに対する証明書で、加入している保険会社より毎年10月から翌年1月頃までの間に送られてきます。
 
生命保険料控除証明書は、その年に支払った保険料に応じた一定の所得控除(生命保険料控除)を受けるために、年末調整や確定申告で必要となります。
 

出典:SOMPOひまわり生命 「生命保険料控除証明書【見本】」
 

生命保険料控除証明書はどう使う?

生命保険料控除証明書は、年末調整や確定申告の際に添付書類として使用します。
 
勤務先で年末調整を受ける場合、勤務先から受け取る「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記載し、それとともに提出するだけです。また、自営業者などで確定申告をする場合は、確定申告書に添付して提出します。
 

控除額の計算方法と上限は?

生命保険料控除の上限額は最大で12万円となっていますが、これは生命保険の契約時期によって異なります。
 
具体的には、平成24年1月1日以後の契約に基づく生命保険料は「新契約」の扱いとなり、それ以前の契約に基づく「旧契約」か、または新契約と旧契約の両方にかかる保険料かによって控除額の計算方法と上限が変わります。
 

新契約(平成24年1月1日以後に締結した保険契約等)に基づく場合の控除額

平成24年1月1日以後に締結した新契約に基づく新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険料の控除額は下記のように計算されます。
 

出典:国税庁 「No.1140 生命保険料控除」
 
新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険料の全てで年間8万円を超える金額を支払っている場合、それぞれの保険料に対して4万円の控除を受けることができ、合計で最大となる12万円の控除が適用されます。ちなみに住民税の場合は、新契約の控除の上限は7万円となっています。
 

出典:多摩市 「生命保険料控除制度の改正について」
 

旧契約(平成23年12月31日以前に締結した保険契約等)に基づく場合の控除額

平成23年12月31日以前に締結した旧契約に基づく旧生命保険料(介護医療保障含む)と旧個人年金保険料の控除額は、10万円を上限として下記のように計算されます。
 

出典:国税庁 「No.1140 生命保険料控除」
 
旧生命保険料(介護医療保障含む)と旧個人年金保険料で、それぞれ10万円を超える金額を支払っていた場合、5万円ずつ控除を受けられ、控除額は最大の10万円です。住民税の場合、旧契約の保険料に対する控除の上限額は7万円です。
 

出典:多摩市 「生命保険料控除制度の改正について」
 

新契約と旧契約の両方が対象の場合

新契約と旧契約の両方に基づく保険料を支払っている場合、少々複雑になりますが、控除の上限額は合計で最大12万円となります。
 

出典:国税庁 「生命保険料控除の限度額計算」
 
住民税の場合も生命保険料控除と個人年金保険料控除について、控除ごとに新契約と旧契約のいずれか、または新旧両方の契約で申告するか任意で選ぶことができます。ただし新旧両方の契約で控除を受ける場合、それぞれの合計額が申告額となり、上限額は2万8000円となります。
 

まとめ

生命保険料控除は所得税で最大12万円、住民税では最大7万円と大きな控除を得られるものです。年末調整や確定申告の手続きに支障がないよう、生命保険料控除証明書は大切に保管しておき、紛失したり、届いていないという場合は早めに保険会社へ相談するようにしてください。
 
出典
SOMPOひまわり生命 生命保険料控除証明書【見本】
国税庁 No.1140 生命保険料控除
多摩市 生命保険料控除制度の改正について
国税庁 生命保険料控除の限度額計算
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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