更新日: 2022.01.24 その他税金

2022年度税制改正で生活はどう変わる? 私たちに影響があることだけを教えて!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 高橋庸夫

2022年度税制改正で生活はどう変わる? 私たちに影響があることだけを教えて!
毎年行われている税制改正は、税金の負担額が変化するだけではなく、企業の体制や景気などにも影響を与え、私たちの生活に大きな変化をもたらす可能性があります。
 
それでは、2022年度税制改正は、私たちの生活にどのような影響をもたらすのでしょうか。税制調査会が取りまとめた「令和4年度税制改正大綱」をもとに、解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

2022年度税制改正で大きく変わる税制度は、この2つ

2022年度税制改正の中で、私たち一般市民に直接関係があり、かつ具体的に改正される税制度は、賃上げ・雇用促進のための控除と住宅ローンに関わる控除です。今回の税制改正では、賃上げ・雇用促進を行い「成長と分配の好循環」を実現するための企業への控除の見直しが行われました。
 
それは、雇用者への給与等支給額や教育訓練費を増やした企業には、中小企業の場合は給与等支給額の最大控除率40%、大企業の場合は給与等支給額の最大控除率30%を税額控除する措置の延長と見直しが行われます。
 
この税制改正によって、雇用の増加や賃上げなどが後押しされることになるでしょう。また、2022年度税制改正では、住宅ローン控除に関しても大きな変化がありました。
 
今までの住宅ローン控除は、床面積が50平方メートル以上の住宅をローンで購入し、その住宅ローンの返済期間が10年以上かつ控除を受ける本人がその住宅に購入後6ヶ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで引き続き住んでおり、かつ、控除を受ける年の所得が3000万円以下である人の所得税や住民税を、入居時から10年間、年末時点の住宅ローン残高の1%を税額控除するという税制度でした。
 
しかし、2022年度税制改正によって、これらの条件や控除内容に見直しがありました。まず住宅ローン控除の適用期間 (2025年末までに入居)が4年間延長されます。また、新築住宅の場合は、13年間の控除期間となります。
 
令和5年以前に建築確認を受けた新築住宅であり、かつ、合計所得金額が1000万円以下の者に限り、床面積要件が50平方メートルから40平方メートルになるのはこれまで通りです。
 
また、控除率が1%から0.7%に下げられ、所得要件が3000万円以下から2000万円以下になります。これは、住宅ローン控除額が住宅ローンの利息額を超えるケースがあることを危惧しての措置です。
 

2022年度税制改正には、賃上げ・雇用と住宅ローンに関する控除に大きな改正あり

2022年度税制改正では、賃上げ・雇用促進と住宅ローン控除に関して大きな変化があります。賃上げ・雇用促進については、企業への控除の強化によって間接的に私たちの所得や雇用機会に影響を与える可能性があります。
 
また、住宅ローン控除については、適用条件や控除内容の見直しによって、税負担額の変化という直接的な影響をもたらすことになるでしょう。
 
出典
税制調査会令和4年度税制改正大綱
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
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