更新日: 2022.03.11 税金

会社員の税金の支払い方はどうなっているか? 源泉徴収、年末調整、確定申告のプロセスとその意味を解説 その1 <源泉徴収>

執筆者 : 浦上登

会社員の税金の支払い方はどうなっているか? 源泉徴収、年末調整、確定申告のプロセスとその意味を解説 その1 <源泉徴収>
確定申告のシーズンです。個人事業主の方のみならず、会社員(以下「給与所得者」とします)のなかにも確定申告の準備をされている方もいると思います。給与所得者の税金の支払い方については、何段階に分かれていて、それぞれどういう意味があるのか、何をすればよいのかという疑問を持っている方もいるかもしれません。
 
これから3回にわたり、給与所得者の方のための所得税の支払方法を「源泉徴収」「年末調整」「確定申告」の3段階に分けて解説したいと思います。
 
浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。
 
早稲田大学卒業後、大手メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超える。その後、保険代理店に勤め、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得。
 
現在、サマーアロー・コンサルティングの代表、駒沢女子大学特別招聘講師。CFP資格認定者。証券外務員第一種。FPとして種々の相談業務を行うとともに、いくつかのセミナー、講演を行う。
 
趣味は、映画鑑賞、サッカー、旅行。映画鑑賞のジャンルは何でもありで、最近はアクションもの、推理ものに熱中している。

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給与所得者の税金の支払方法

給与所得者の方の所得税の支払方法は、次の3段階に分かれます。
 
第1段階は「源泉徴収」です。
源泉徴収とは年間の所得にかかる所得税を、仮の前提に基づいて事業者、すなわち会社が給与や賞与から差し引いて国に支払うことをいいます。
 
給与所得者からみると、給与や賞与をもらったと同時に所得税が天引きされていることになります。
 
第2段階は「年末調整」です。
年末調整とは、給与所得者の毎月の給料から天引きされている所得税を再計算し、12月の給与の支払時に納税額の過不足を調整する手続きです。
 
ここでいう再計算とは、本来の計算方法に従って税金を計算し直すことをいいます。12月の給与がいつもより多いという場合は、引かれ過ぎた税金が戻ってきたということになります。
 
第3段階は「確定申告」です。
確定申告とは、基本的に個人事業主やフリーランスなど、源泉徴収や年末調整によって税金の支払いを行わない方に義務付けられている制度です。原則、2月16日から3月15日にかけて前年の所得を申告し、所得税を支払う手続きをいいます。
 
給与所得者の方は、年収が2000万円を超える場合など一部を除いて、必ずしも確定申告をする義務はありません。一般の給与所得者の方における確定申告とは、医療費控除やふるさと納税の控除といった税金の還付請求を行うものということができます。
 
なお、「所得税」という言葉を使っていますが、そのなかには所得税以外の税金として、2011年の東日本大震災後に定められた復興特別所得税(所得税の2.1%)も含まれています。
 
ここまでは所得税の説明でしたが、給与所得者の方は毎年6月~翌年5月までの給与から、前年度の所得に対する住民税を支払っています。住民税は1年半、後払いの税金なので、年末調整や確定申告のような精算のプロセスはなく、確定した税額が給与から徴収されて支払いが完了します。
 

源泉徴収とは?

それでは、税金の第1段階である源泉徴収について説明したいと思います。
 
文末の参考のリンク先にある「給与所得の源泉徴収税額表(令和3年分)」の「月額表」をご覧ください。これは事業者が従業員に対して行う源泉徴収の金額を、給与金額ごとに示したものです。
 
給与所得者のその年の所得は、給与の支払時には確定していません。収入は決まっていたとしても、収入から差し引かれる各種控除は未確定です。そのため、源泉徴収は仮の前提を基に所得税を計算して、給与から差し引くことになります。
 
月々の給与から差し引く場合の仮計算については、その月の社会保険料控除後の給与の金額(給与から社会保険料を引いた金額)を基に、扶養家族の人数に応じてその月の給与から差し引く源泉徴収税額が決まります。
 
このようにして、当たらずといえども遠からずの金額を給与や賞与から引き去るのが源泉徴収ですが、源泉徴収の仮計算には給与所得者にとって大きな控除である給与所得控除などが反映されていないので、一般的に源泉徴収税額が本来の税額より多めになります。したがって年末調整による精算では、税金が戻ってくることが一般的です。
 
源泉徴収をすることにより、国は会社が従業員に給与を支払った時点で所得税を受け取ることができます。すなわち、国は安定的な税収をタイムリーに確保できます。また、給与所得者からみると複雑な確定申告をする手間が省け、時間が節約できることになるので、源泉徴収は双方にメリットのある制度ということができます。
 

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まとめ

源泉徴収はあくまで仮の計算であるため、実際の所得に基づいて税額を精算するプロセスが必要になります。それが年末調整です。次回は年末調整について解説します。
 
出典
国税庁 給与所得の源泉徴収税額表(令和3年分)
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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