なぜ重量税は車好きから「罰金」と皮肉られるのか? 節税のために車を手放すべきタイミングとは?
配信日: 2022.06.27
新車以外の自家用車は、2年ごとに自動車重量税を支払いますが、車好きからは「罰金」と言われることもあります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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古い車ほど高くなる重量税の実態
車好きから自動車重量税に対して批判が出る理由は、古い車ほど税金が高くなるからです。特にレトロカーが好きな人からすれば、車検するたびほかの車より高い税金を払うことになるので、批判が出るのは無理もありません。
自動車重量税は、燃費基準(排ガス規制)をクリアしている比較的新しい車にはエコカー減税が適用され、1回目の車検は免税され、2回目以降も安くなります。一方で、新規登録されてから13年以上たった車は自動車重量税が高くなり、18年経過するとさらに高くなります。
エコカー減税適用車の免税を除いた重量税の金額は、図表1のとおりです。
【図表1 区分ごとの自動車重量税(2年自家用)】
区分 | エコカー | エコカー外 (13年未満) |
エコカー外 (13年経過) |
エコカー外 (18年経過) |
---|---|---|---|---|
車両重量 | ||||
0.5トン以下 | 5000円 | 8200円 | 1万1400円 | 1万2600円 |
1トン以下 | 1万円 | 1万6400円 | 2万2800円 | 2万5200円 |
1.5トン以下 | 1万5000円 | 2万4600円 | 3万4200円 | 3万7800円 |
2トン以下 | 2万円 | 3万2800円 | 4万5600円 | 5万400円 |
2.5トン以下 | 2万5000円 | 4万1000円 | 5万7000円 | 6万3000円 |
3トン以下 | 3万円 | 4万9200円 | 6万8400円 | 7万5600円 |
出典:国土交通省 「2021年5月1日からの自動車重量税の税額表」
エコカーと比べると、13年以上経過した車は、2倍以上の自動車重量税を負担しなければいけません。
車を手放すタイミング
「自動車重量税の負担が重いから車を手放したい」と考えている人もいるでしょう。
車を手放すタイミングは、車検の直前がベストです。自動車重量税は車検時に2年分を前払いする方式で、仮に車検後1年で売却しても、払った税金は返ってきません。車の登録を抹消し解体すれば還付を受け取れますが、現実的ではないでしょう。
2022年6月現在は、半導体などの部品が不足している状況もあり、車が想定どおりに手に入らないリスクがあります。古い車を所有し、車検が近い人は、乗り換える車が手に入るかどうか確認してから手放すタイミングを決める方がよいでしょう。
車検のタイミングを意識して重量税の負担を減らそう
自動車重量税について、登録から13年以上経過している車を高くしているのは、車の排ガスによる地球環境への影響を抑えるためだといわれており、やむを得ない事情もあります。
どうしても負担を減らしたい人は、車検のタイミングを確認して、少しでも新しい車に乗り換える検討をするとよいでしょう。
出典
国税庁 第5編 その他の諸税
国土交通省 自動車重量税額についてより フローチャート・税額表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部