【入湯税 】温泉に入るときに支払う「入湯税」って? 収入額「ベスト5」の市町村を紹介

配信日: 2022.06.30

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【入湯税 】温泉に入るときに支払う「入湯税」って? 収入額「ベスト5」の市町村を紹介
温泉が好きで各地の温泉を巡っているという方も多いかと思います。そんな温泉ですが、温泉に入るたびに入湯税が課税されていることは、みなさんご存じのことでしょう。
 
しかし、この入湯税がどのような理由で課税され、どこに使われているのか、また入湯税の納税総額などは知らない方も多いかもしれません。本記事では、入湯税の徴収理由、使途、入湯税額の市町村ランキングを紹介します。
八木友之

執筆者:八木友之(やぎ ともゆき)

宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター

入湯税とは

入湯税とは、入湯施設の利用と市町村の行政サービスとの関連に着目した、鉱泉浴場所在の市町村税です。
 
その使途は、環境衛生施設の整備や鉱泉源の保護管理施設の整備、消防施設その他消防活動に必要な施設の整備、観光の振興に要する費用に充てることとされています。温泉施設の維持・修繕には多額の費用を要するため、入湯税が導入されたということです。
 

入湯税の納税方法や金額など

総務省が定める入湯税の基準は、次の通りです。


・課税団体:鉱泉浴場所在の市町村
・課税客体:鉱泉浴場における入湯行為
・税率 :1人1日150円を標準とする
・徴収方法:旅館などが入湯客から入湯税を徴収した上で市町村に納入

この総務省の基準にのっとり、各市町村が独自に課税金額を決定します。各市町村で入湯税の課税内容が違います。例えば、箱根町は宿泊客の温泉利用は1泊150円、日帰り入浴の場合は50円とされており、別府市は宿泊料金により入湯税を増減させる方式を採用しています。
 

入湯税収入額トップはやっぱりあの市町村!

続いては、2020年度の市町村別入湯税収入額のランキングを紹介します。5位は、栃木県日光市で約1億7800万円(前年度約3億6600万円)でした。日光市の主な温泉地は、鬼怒川、川治、湯西川、奥鬼怒です。
 
4位は、静岡県伊東市で約1億9060万円(同約3億4200万円)でした。伊東市の主な温泉地は、伊東です。3位は、大分県別府市で約2億2300万円(同約4億6500万円))でした。熱海市の主な温泉地は、熱海温泉です。
 
2位は、静岡県熱海市で約2億2370万円(同約4億6470万円)でした。別府市の主な温泉地は、別府温泉郷です。そして、1位は、神奈川県箱根町で約3億7890万円(同約6億2000万円)でした。箱根町の主な温泉地は、箱根温泉郷です。
 
箱根町の入湯税は宿泊客1人につき1泊150円のため、利用者全員が宿泊客だったと仮定しますと、1年度で約252万6000人が温泉に箱根温泉郷で入浴したことになります。
 
ものすごい数の人ですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で前年度の約413万人を大きく下回っていることがうかがえます。同様の現象は各地でみられます。
 

まとめ

日本人は温泉が大好きと言われますが、1年度で全国の入湯税合計は約224億円(入湯税課税市町村は989自治体)にも上ります。
 
入湯税により温泉施設の整備が行われるため、納税金額が多いに越したことはありませんが、1年度で入湯している人数の多さにも驚いてしまいます。旅行をして、温泉に入る、このことを幸せに感じる人が多いのでしょうね。
 

出典

総務省 入湯税
箱根町 入湯税
別府市 入湯税
日本温泉協会 入湯税収入額が多い市町村ベスト30(2019年度)
日本温泉協会 入湯税収入額が多い市町村ベスト30(2020年度)
 
執筆者:八木友之
宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター

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