更新日: 2022.07.19 税金

競馬や競輪の払戻金、確定申告が必要って本当?

執筆者 : 林智慮

競馬や競輪の払戻金、確定申告が必要って本当?
「一獲千金」「ぬれ手であわ」などの言葉があります。「楽して、大きな利益を得たい」と思う人がいることは、今も昔も変わらないかもしれません。一獲千金を夢見て、「宝くじ」や「競輪・競馬」に興じる。当たれば、出したお金が何倍にもなって返ってきます。
 
ところで、大きな利益が出ると、税金のことが気になりませんか? 宝くじは、当せん金付証票法により課税対象の所得とされないため、所得税も住民税もかかりません。では、競馬や競輪などの公営ギャンブルはどうなのでしょうか。
 
林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

競馬や競輪などの払戻金は、一時所得

宝くじとは違い、競馬や競輪などの公営ギャンブルは所得税の課税対象です。所得税法34条で一時所得とされています。
 
国税庁のホームページには、「公営競技(競馬、競輪、オートレース、ボートレース)の払戻金については、一時所得として確定申告が必要となる場合があります。」と表示してあります(国税庁 公営競技の払戻金の支払いを受けた方へ  より引用)。
 
では、どんな場合に確定申告が必要になるのでしょうか。一時所得は、以下のように計算されます。
 
一時所得の金額=総収入額-収入を得るために支出した金額-50万円(特別控除額)
 
一時所得の金額≦0 の場合は課税されませんが、
一時所得の金額>0 の場合は一時所得の金額の2分の1を他の所得と合算し、税額を計算します。
 
払戻金に係る一時所得の場合、総収入額は「払戻金に係る年間受取額」で、収入を得るために支出した金額は「払戻金に係る年間投票額」です。他に一時所得がなければ、年間払戻金から払戻金があった投票券の年間購入金額を引いた金額が50万円以下であれば申告不要です。
 

注意する点と、記録しておく事項

他に一時所得がある場合は注意が必要です。他に一時所得がある場合は、それぞれの収入、収入を得るために支出した金額を合算します。払戻金だけの場合は申告不要でも、他に生命保険の一時金がある場合など合算すると申告が必要になることもあります。
 
ところで、確定申告が必要になった際に、記録が残ってないと困りますね。払戻金を受けたら、都度記録を控えておきましょう。
 
記録する内容は以下の事項です。

(1) 開催日・開催場・レース
(2) 払戻金に係る受取金
(3) 払い戻しに係る投票額

 
このデータを基に計算します。国税庁ホームページの「公営競技の払戻金の支払いを受けた方へ」に、『公営競技の払戻金にかかる所得緒計算書』がありますので、それを利用しても良いでしょう。
 

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ハズレた投票券を購入した金額は、差し引けない?

ハズレ投票券を購入した金額は、経費として差し引くことはできないのでしょうか。
 
購入した投票券が必ず当たるということはなく、当選の払戻金の合計より、外れた投票券の購入金額のほうが高額になることもありますが、所得を計算する際に払戻金から差し引くことができるのは、払戻金があった投票額のみです。ハズレ投票の購入額は差し引くことができません。これは、競馬や競輪等の払戻金が一時所得に該当するためです。
 
ただし、営利を目的とする継続的行為から生じたものは一時所得から除くとあります(国税庁 No.1490 一時所得 より)。
 
では、当せんを偶然性ではなく、年間を通じての収支で利益が出るように工夫しながら、ほぼすべてのレースを購入し続ける場合はどうでしょう。
 
この場合は一時所得ではなく雑所得に該当します。利益を上げることを目的としながら、継続して購入しているため、一時所得とはされません。よって、ハズレ投票券を購入した金額も払戻金を得るための経費となり、払戻金から差し引くことができます(所得税基本通達34-1)。
 
雑所得に該当するのに、一時所得で申告してきた方、さかのぼって更正の請求ができます。これにより税金の還付を受けることができますが、さかのぼれるのは5年まで。期限にご注意ください(国税庁 競馬の馬券の払戻金に係る課税について より)。
 

出典

国税庁 公営競技の払戻金の支払いを受けた方へ
国税庁 払戻金の支払を受けた方へ
国税庁 No.1490 一時所得
国税庁 競馬の馬券の払戻金に係る課税について

 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者
 

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