マイホーム売却時にも税金が発生する! 各種税金控除制度を活用して節税を心がけよう!

配信日: 2022.09.29 更新日: 2022.09.30

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マイホーム売却時にも税金が発生する! 各種税金控除制度を活用して節税を心がけよう!
マイホームを売却する際にも税金が発生しますが、一定の適用要件を満たすことで税金控除制度が利用できます。マイホーム売却時に利用できる税金控除制度として、譲渡所得の特別控除の特例や軽減税率の特例、買い換えの特例などが挙げられます。
 
一方、各種特例の概要や適用要件を把握できていない方も多いのではないでしょうか。本記事では、各種特例の概要や適用要件、通常の税額との違いについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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譲渡所得の特別控除の特例

マイホームを売却して譲渡所得を得た場合、所有期間にかかわらず3000万円までの特別控除を受けられます。ただし、特例を受けるためには以下のような適用要件を満たす必要があります。

●現在自宅として住んでいる家屋であること
●住んでいない場合は、住まなくなった日から3年目の年の年末までに売却すること
●災害によって被害を受けた家屋の場合は、災害に遭った日から3年目の年の年末までに売却すること(東日本大震災の場合は、災害に遭った日から7年目の年の年末)
●売却した年の前々年以降、他の特例(買い換えの特例、損益通算・繰越控除の特例など)を受けていないこと
●親子や配偶者などの直系血族や生計を一にする親族、同族会社などに対して売却した家屋ではないこと

なお、一時的に入居しただけの家屋や、特例を受けることを目的に入居した家屋、別荘として所有する家屋などは特例が適用されません。仮に、適用要件を満たさずにマイホームを売却し、課税長期譲渡所得金額が1000万円であった場合は以下の税率で計算されます。

●短期譲渡所得(売却した年の1月1日時点において、所有期間が5年以下)
1000万円×39.63%(所得税および復興特別所得税30.63%、住民税9%)=396万3000円
●長期譲渡所得(売却した年の1月1日時点において、所有期間が5年超)
1000万円×20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)=203万1500円

 

軽減税率の特例

軽減税率の特例を受けるための主な適用要件は、前述した特別控除の要件とおおむね同じです。ただし、マイホームを売却した年の1月1日において、所有期間が10年を超えている必要があります。
 
適用要件を満たした場合、長期譲渡所得の税額が通常よりも低い税率で計算されるため、税負担は大きく減少します。通常の税額と特例を受けた場合の税額の違いは図表1の通りです。
 
図表1

通常の長期譲渡所得の税額 軽減税率の特例を受けた場合の税額
課税長期譲渡所得金額×20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%) 6000万円以下:
課税長期譲渡所得金額×10%
6000万円以上:
(課税長期譲渡所得金額-6000万円)×15%+600万円

国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」「No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例」より筆者作成
 

買い換えの特例

買い換えの特例とは、マイホームの買い換えにより生じた譲渡益にかかる税金が、将来に繰り延べられる特例を指します。前述の主な適用要件のほか、所有期間が10年超、居住期間が10年以上といった要件なども含まれ、買い換え先の土地や家屋にも一定の要件があります。
 
また、特例の対象となるマイホームは2023年末までに売却した家屋であり、売却代金が1億円以下であることが条件です。あくまでも課税されるタイミングを先延ばしにする制度であり、非課税になるわけではないことに注意しましょう。
 

特例を受けるには確定申告が必要

マイホームを売却した際に、各種特例を適用して節税につなげるためには、確定申告を行う必要があります。場合によっては大きな金額を節税できるケースもあるため、申告漏れのないようにしましょう。
 

出典

国税庁 マイホームを売ったときの特例
国税庁 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)
国税庁 特定のマイホームを買い換えたときの特例
国税庁 マイホームを売ったときの軽減税率の特例
国税庁 長期譲渡所得の税額の計算
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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