更新日: 2022.12.21 その他税金
【12月1日スタート】「スマホアプリ納付」ってどんなしくみ? 注意点も解説
そこで、本記事では「スマホアプリ納付」の手続き方法や利用できる「Pay払い」の種類と、主な注意点を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも国税の納付方法には何があるの?
主な国税には所得税や相続税などがあります。これら国税の納付方法として、2022年11月30日までは以下の6種類がありました(税目によっては利用不可能な場合があります)。
・振替納税
振替納税を利用すると、所定日に税務署に登録している金融機関の口座から引き落とされます。
・ダイレクト納付(e-Tax)
e-Tax(国税電子申告・納税システム)で申告手続きを行って口座振替で納付する方法です。
・インターネットバンキングなど
e-Tax利用者は、インターネットバンキングやモバイルバンキングからも納付できます。
・クレジットカード
国税庁が外部委託している「国税クレジットカードお支払サイト」からクレジットカードを利用しての納付が可能です。
・QRコードとバーコード
国税庁のホームページで印刷した専用のQRコードをコンビニの端末に読み取らせた上で、レジで現金納付する方法です。また、税務署で発行されるバーコード付の納付書では、コンビニでのバーコード納付が利用できます。
・窓口納付(現金納付)
金融機関か税務署の窓口で納付書とともに現金で納付する方法です。
新たに加わった「スマホアプリ納付」とは?
前項目の納付方法に加えて、2022年12月1日からは「スマホアプリ納付」が始まりました。
・「スマホアプリ納付」の概要
「スマホアプリ納付」とは、スマホのPay払いが利用できる新たな国税の納付方法です。「スマホアプリ納付」の手続きは、国税庁が外部委託している「国税スマートフォン決済専用サイト」から行います。なお、事前の手続きや決済手数料は必要ありません。
・「国税スマートフォン決済専用サイト」へのアクセス方法
「国税スマートフォン決済専用サイト」へのアクセス方法は次の3種類です。
(1)e-taxで申告書などのデータを送信している人は、メッセージボックスに格納されている受信通知からアクセスします。
(2)「確定申告書等作成コーナー」からの場合は、当コーナーで確定申告書を作成すると表示されるQRコードを読み取ってアクセスしてください。
(3)国税庁のホームページからアクセスする場合は、当ページに表示されている「国税スマートフォン決済専用サイト」へのリンクからアクセス可能です。
・利用可能なPay払い
「スマホアプリ納付」では、「PayPay」、「d払い」、「au PAY」、「LINE Pay」、「メルペイ」、「Amazon Pay」という6種類のPay払いが利用できます。
「スマホアプリ納付」を利用する際の注意点
「スマホアプリ納付」は、以下の4つの注意点を理解した上で利用しましょう。
・Pay払い残高のみ利用可能
「スマホアプリ納付」は、希望するPay払いのアカウント残高のみ利用可能です。そのため、Pay払いに登録している銀行口座からの引き落としはできません。
・利用不可能な税目がある
「スマホアプリ納付」はすべての国税に利用できます。ただし、印紙を貼って納付する必要がある場合などには利用できない税目があるため、利用前に税務署に問い合わせておくと安心です。
・利用上限額がある
「スマホアプリ納付」は、一度に利用できる納付上限額が30万円までと決められています(Pay払いによって異なる場合あり)。
・領収書が発行されない
「スマホアプリ納付」では領収書が発行されません。そのため、領収書が必要な場合は金融機関か税務署の窓口で納付する必要があります。
銀行口座からの引き落としができない点には留意が必要
2022年12月から「スマホアプリ納付」がスタートしました。「スマホアプリ納付」では、スマホのPay払いで国税の納付が可能です。利用するには「国税スマートフォン決済専用サイト」にアクセスして所定の手続きを行います。
利用できるPay払いは、「PayPay」、「d払い」、「au PAY」、「LINE Pay」、「メルペイ」、「Amazon Pay」の6種類です。納税者にとって便利な方法ですが、残高払いのみ可能で銀行口座からの引き落としができない点には留意しておく必要があります。
出典
国税庁 [手続名]スマホアプリ納付の手続
国税庁 No.9000 国税と地方税の種類
国税庁 [手続名]国税の納付手続(納期限・振替日・納付方法)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部