更新日: 2023.01.30 確定申告
「確定申告」を忘れてしまいました…これって「脱税」になりますか?
本記事では、このようなケースの対処法やペナルティについて紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも脱税とは?
まず脱税がどのようなものか把握しましょう。とはいえ、法律で意味が定められている用語ではありません。一般的には、納税の義務があるにもかかわらず、不法に支払わないようなケースを指します。うっかり納め忘れていた場合は、申告漏れと表現されることが多いです。確定申告の内容に計算ミスがある場合なども含まれます。
つまり、悪質な隠ぺいや意図的な工作の有無が判断の基準です。単純に確定申告を忘れていただけなら、基本的には申告漏れに分類されます。
ただし、申告漏れだからといって、ペナルティが皆無というわけではありません。また、忘れていたことに気付いた後で、そのまま放置していると脱税になってしまいます。こういった事態を避けるため、すぐに確定申告を行いましょう。税務署では期限後申告という形で取り扱ってもらえます。
無申告に対する加算税
加算税とは、納める税金が本来の税額より高くなるというペナルティです。過少申告加算税や重加算税など複数の種類があります。その中に無申告加算税もあり、確定申告を忘れた場合はこちらの対象になるのです。
税額のうち、50万円までは15%を乗じた金額が増え、50万円を超えた分は20%を乗じた金額が増えます。よって、本来の税額が高い人ほど、ペナルティが大きくなるというわけです。厳しく感じるかもしれませんが、加算税には救済措置が設けられています。
税務署が調査を行う前に、期限後申告を自主的に済ませれば、無申告加算税は5%に軽減されるのです。また、期限内に申告する意思があったと認められる場合、期限後申告を期限から1ヶ月内に行うと、無申告加算税はかかりません。
納税の遅れに対する延滞税
納税が期限までに行われない場合、利息という位置づけで延滞税が発生します。本来の税額に、延滞税の割合および期限の翌日から納付日までの日数を乗じ、最後に365で割った金額です。
例えば、延滞税の割合が2.4%で120万円の申告が20日間遅くなった場合、「120万円×2.4%×20÷365」という計算式になります。100円未満は切り捨てなので、このケースだと延滞税は1500円です。なお、期限の翌日から2ヶ月が経過した日の翌日以降に関しては、その前より高い延滞税の割合が適用されます。
以上のように、対応を先延ばしにしていると、ペナルティは大きくなっていく仕組みです。1ヶ月内に期限後申告を行って、無申告加算税がかからない条件に該当しても、延滞税は発生するので気を付けましょう。
すみやかに期限後申告と納税を行おう!
確定申告は収入がある人の義務であり、本来は期限までに済ませなければなりません。うっかり忘れてしまったら、本来の納税額だけでなく、加算税や延滞税も支払うことになります。悪質な脱税と見なされると、それらのペナルティでは済まないので注意が必要です。少しでも早く期限後申告を行って、すみやかに納税まで完了させましょう。
出典
国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき
財務省 加算税の概要
国税庁 No.9205 延滞税について
国税庁 延滞税の計算方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部