更新日: 2023.02.12 その他税金

会社員だからこそ知っておきたい! 所得税と住民税の仕組みと節税方法とは?

会社員だからこそ知っておきたい! 所得税と住民税の仕組みと節税方法とは?
会社員として働いていると、給与から社会保険や税金が天引きされていることに気づくと思いますが、その仕組みまで把握している方は少ないのではないでしょうか?
 
本記事では税金に焦点をあて、所得税と住民税の仕組みと、その節税方法を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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所得税の仕組み

所得税とは、その年の1月1日から12月31日の間に得た所得に対して課される税金のことです。家族構成や、その年に受けた医療費の合計などにより受けられる控除が異なるため、計算が非常に複雑です。
 
会社員の計算方法としては
 

1.給与所得を計算
2.課税所得金額を計算
3.所得税額を計算

 
となります。
 

所得税の計算例

・給与所得を計算
会社員は給与所得を計算します。
 
例えば年収400万円の会社員の場合、図表1の給与所得控除額を基に所得を計算すると、給与所得は276万円になります。
 
(400万×20%+44万)=124万
400万-124万=276万
 
図表1 


出典 国税庁 給与所得控除
 
・課税所得金額を計算
給与所得から各種控除を差し引いて、課税所得金額を算出します。控除は15種類あります。
 
例として、給与所得が276万円で基礎控除のみ受けられるとします。基礎控除は48万円の控除額となりますので228万円が課税所得金額になります。
 
276万-48万円=228万円
 
・所得税額を計算
計算した課税所得額に図表2を当てはめて、所得税額を算出します。
 
図表2

出典 国税庁 所得税の税率
 
例として、課税所得額が300万円であれば、所得税額は20万2500円となります。
 
(300万×10%-9万7500)=20万2500円
 
ここまで計算したのはあくまで例です。控除の適用は人により異なりますし、住宅ローン住宅借入金等特別控除などが受けられる人であれば、計算した所得税額からさらに控除を受けられる場合があります。
 
なお、2037年末まで東日本大震災の復興のため、復興特別所得税が徴収されます。税額は基準所得税額の2.1%です。
 

住民税の仕組み

地域の公共施設や、上下水道、学校教育などの行政サービスの活動費に充てる目的の個人税です。住民税は所得に応じた「所得割」と、定額による「均等割り」があります。
 
所得割の税率は、所得に対して一律10%とされており、前年の所得から計算されます。均等割りは、「地域社会の会費」的なものであるとして通常5000円(市町村住民税3500円、道府県民税1500円)と定められています。
 
住民税は基本的に全市町村、図表3のとおり計算されますが、横浜市など一部の市町村では条例などにより税額が高くなる場合があります。
 
図表3


出典 総務省 個人住民税
 

会社員の節税方法

ここからは会社員ができる節税方法を紹介していきます。
 

所得控除

所得税法で定められた制度で、基礎控除や配偶者控除、配偶者特別控除、医療費控除など15種類あります。自分に当てはまるものを把握し、年末調整や確定申告にて申請しましょう。
 

iDeCo

節税効果が大きい私的年金制度です。積立金額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されます。運用益も非課税で、受取時も年金形式であれば「公的年金等控除」、一時金であれば「退職所得控除」を受けられます。
 

まとめ

所得税と住民税の仕組みと、節税方法について紹介しました。計算は複雑ですが、仕組みを把握し、実施できる節税に取り組んでみてください。
 

出典

財務省 身近な税 所得税について教えてください
国税庁 所得税の税率
国税庁 給与所得控除
国税庁 所得税控除のあらまし
総務省 個人住民税
横浜市
横浜市 横浜市の住民税は高いのですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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