確定申告の添付書類とはどんなもの? 提出方法や不要なケースもあわせて解説!
配信日: 2023.02.23
確定申告ではどんな書類を提出する必要があるのか、漏れがないようこの記事でしっかりと確認しておきましょう。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
確定申告に使う書類はどんなもの?
確定申告に使う書類を確認しておきましょう。
<全員共通の提出書類>
・確定申告書
・本人確認書類(マイナンバーカード、または通知カード+運転免許証などの写し)
<所得を確認するための提出書類>
・個人事業主なら……収支内訳書、青色申告決算書、損益計算書など
かつては、給与所得者や年金受給者なら「源泉徴収票」、株式投資をしているなら分配金や配当の「支払通知書」や「特定口座年間取引報告書」などの添付が必要でした。
しかし、近年進められている手続きの簡素化の一環でこれらの書類は提出不要になり、確定申告書を作成する際の確認に使うだけになりました。
<控除の対象になることを確認するための提出書類>
控除関連書類はかなり種類が多いので、漏れがないよう特に気を付けたいポイントです。例えば、以下のような書類が該当します。
・国民年金や国民健康保険など社会保険料を支払った……社会保険料控除証明書
・小規模企業共済やiDeCoの掛金を支払った……小規模企業共済等掛金控除証明書
・民間の生命保険や医療保険などの保険料を支払った……生命保険料控除証明書
・地震保険の保険料を支払った……地震保険料控除証明書
・寄附やふるさと納税をした……寄附金控除の証明書
・高額な医療費を負担した……医療費控除の明細書や「医療費のお知らせ」など
・住宅ローンを組んだ……年末残高等証明書、登記事項証明書、売買契約書の写しなど
・災害や盗難の被害に遭った……災害等に関連したやむを得ない支出の領収証
上記のほか、還付がある(納めすぎた税金を返してもらう)場合は本人名義の銀行口座を指定するため、口座番号を確認できる通帳やキャッシュカードなどを手元に用意しておきましょう(提出は不要です)。
確定申告の書類の提出方法は?
確定申告書や添付書類をすべて用意できたら、いよいよ提出です。
税務署まで直接持って行ってもよいですし、郵送もできます。いずれの場合も、添付書類は「添付書類台紙」に貼り付けてまとめておきます。ただ、最もおすすめの提出方法は「e-Tax」です。
■e-Taxなら添付も提出も不要!
e-Tax(国税電子申告・納税システム)は、インターネットを使ってデータを送信することで確定申告などの手続きを済ませられるシステムです。いつでもどこでも利用できますし、添付書類を大幅に省略できるメリットもあります。
・社会保険料控除証明書
・小規模企業共済等掛金控除証明書
・生命保険料控除証明書
・地震保険料控除証明書
・寄附金控除証明書
・住宅ローン控除の年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
など
e-Taxなら、ほとんどの添付書類を省略できます。ただし、たとえ提出不要でも、確定申告書への入力や送信前の確認などに使いますし、保存の義務もあります。完全に「なし」の状態でよいわけではありませんので要注意です。
まとめ
確定申告に使う書類は多数あります。手元にない場合は再発行などの手続きに時間がかかることもあるため、早めに準備し始めるのがおすすめです。
e-Taxを使えば提出が不要となる書類が多く、ラクに確定申告を済ませられるでしょう。毎年のこととはいえ、確定申告は少しずつ書式も添付書類も提出方法も変わってきています。よく確認して、ミスなくスムーズに手続きを進めましょう。
出典
国税庁 申告書に添付・提示する書類
国税庁 国税関係手続が簡素化されました
国税庁 マイホームを持ったとき
国税庁 e-Tax 所得税及び復興特別所得税についてよくある質問 e-Taxを利用して所得税の確定申告書を提出する場合の「生命保険料控除の証明書」などの第三者作成書類の添付省略の制度について教えてください。
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表