更新日: 2023.02.24 確定申告

株式の配当で大儲け!そんな場合、確定申告は必要?

株式の配当で大儲け!そんな場合、確定申告は必要?
預金金利が低い中、株式などの証券投資をし、その利益でレジャー資金の確保や老後資金をカバーしたいなどと考える人もいるでしょう。
 
株主になると、株式の「売買益」だけでなく、「権利付き確定日(決算日)」に保有することにより配当を受け取ることができます。
 
今回は配当の仕組みと、それにかかる税金を、具体的に「上場株式」に絞って説明します。
小久保輝司

執筆者:小久保輝司(こくぼ てるし)

幸プランナー 代表

30数年の営業経験と金融・経済の知識をマッチング納得いくまでお話しさせていただきます。

株式の配当とは

企業は、企業活動を通じて利益を確保します。そして、その利益を内部留保して投資(研究開発や新規事業など)に回すか、株主に配当という形で還元するかを決めます。
 
税引き後の純利益から配当した部分は「配当性向」といい、株主還元としての配当の割合(大きさ)を示します。
 
配当は年に1回から2回出す企業が大半で、無配当から10%以上出す企業までさまざまあり、株主は「権利付き確定日」に株式を保有していると、配当金をもらうことができます。
 

株式の配当控除とは

配当は法人税と所得税が二重に課税されているため、これを調整する処置として「配当控除」を受けることができます。
 
具体的には、日本国内にある本店の法人から受け取る剰余金の配当や利益の配当などで、確定申告において総合課税の適用を受けた「配当所得」が配当控除の対象になります。
 
配当金は所得税の対象となり、確定申告により一定の方法で計算した金額を税額控除として受け取ることができます。
 

株式の配当にかかる税金の仕組みは

株式にかかわる口座は、証券会社が窓口となり、
 
(1)一般口座(年間取引報告書なし)  源泉徴収なし、確定申告が必要   と
(2)特定口座(年間取引報告書あり)  源泉徴収あり・なし、確定申告あり・なし
 
の2つがあります。他に「NISA」等の非課税口座があります。「源泉徴収ありの特別口座」の場合は、確定申告をするか、申告を不要にするか、そして申告する場合は、総合課税にするか申告分離課税にするかを選択することができます。
 
上場株式にかかる税金には、所得税(15%)と住民税(5%)のほか、特別復興税(0.315%)があります。
 
そして上場株式の所得税についての課税方法は、次の3つがあります。

(1)確定申告不要制度
証券会社で口座を開設し、源泉徴収ありの特定口座を申請すると、所得税15%、住民税5%のほか特別復興税(0.315%)が支払い時に源泉徴収され、確定申告は不要となります。
 
(2)総合課税制度
他の所得と合算した額を、超過累進課税方式で、税額を算出します。確定申告が必要で、配当控除が受けられます。
 
(3)申告分離課税制度
売却損がある場合などに有効で、確定申告が必要です。他の所得と切り離されて課税され、売却益(配当含む)は売却損と相殺して、売却損が残る場合は3年間繰り越すことができます。配当控除は受けられません。

 

株式の配当で大儲けした場合は

「配当控除」は配当の大小ではなく課税総所得により変わります。
 
具体的に所得税で見てみると、課税総所得が1000万円以下の場合の配当金額は、課税所得額に加算されますが、税額控除として10%還付されます。そして課税総所得が1000万円を超える場合は、税額控除として5%還付されます。
 
また、住民税の「配当控除額」は、1000万円以下で2.8%、1000万円以上で1.4%となります。
 
株の配当の利益は、確定申告不要制度を選択した場合、確定申告の必要はありません。ただし、源泉徴収なしの特定口座を選択した場合は、確定申告が必要になります。
 
なお、大口株主(持ち株比率が3%以上の株主)である場合や、非上場株式等で配当金をもらった場合は、確定申告が必要です。またNISAなどの売買益・配当は非課税です。
 

まとめ

配当所得を確定申告する場合は、確定申告申請コーナーで入力すれば簡単に自動計算してくれますので、総合課税制度または申告分離課税制度にするかそれぞれシミュレーションをしてメリットのある方を選択してください。
 
配当をもらいながら企業の成長を楽しみにする株式投資は、将来への備えの選択肢にもなります。またNISAの枠をいっぱいに使い非課税の恩恵を受けるのも、配当を再投資していくのも1つの方法です。
 

出典

(※1)株式・配当・利子と税-国税庁
(※2)配当所得があるとき(配当控除)-国税庁
 
執筆者:小久保輝司
幸プランナー 代表

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