更新日: 2023.06.30 その他税金

実家の建て替えで「大量の旧札」を発見! 今でも使える? 税金はかかるの?

実家の建て替えで「大量の旧札」を発見! 今でも使える? 税金はかかるの?
古い実家を建て替えようとして、昔のタンスなどの中から大量の旧札を発見した経験を持つ人もいるのではないでしょうか。旧札といっても貨幣に変わりはありません。発見した旧札が大量であるため、税金はかかるのかと心配になるのは当然です。
 
そこで今回は、実家から大量の旧札を発見した場合、税金がかかるのか否かを解説していきます。また、旧札は今でも使えるのかどうかも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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実家から大量の旧札が! 必要な税金について解説

前提として、タンス預金などと呼ばれる、いわゆる家の中に保管してあるお金はすべて相続税の対象となります。
 
そのため、もし建て替えようとした実家から大量の旧札が出てきた場合、それらはすべて相続税の対象です。発見した場合は、税務署にすみやかに申告しましょう。なかには申告せずに済ませようとする人もいるかもしれません。
 
しかし、きちんと申告したほうが、あとあと面倒を起こさずに済みます。なぜなら、税務署は亡くなった人の財産状況をほぼ正確に把握しているからです。そのため、申告しなかった理由を税務署で追求される可能性があります。
 
なお、発見された旧札が基礎控除額の範囲内におさまっていれば、相続税はかかりません。基礎控除額は、「3000万円+600万円×法定相続人」として算出されます。例えば、相続人が1人なら、3000万円+600万円×1で3600万円までは相続税がかかりません。
 
以上のことから、もしも旧札が大量に発見されても相続税がかからない可能性は高いので、税務署へ申告しておくのがよいでしょう。
 

旧札って今でも使えるの? 新札との交換方法を紹介

結論からいうと、2023年6月の時点では、旧札を含めた22種類のお札が使用可能です。例えば、明治18年(1885年)に日本銀行が発行した1円札も、今でも使えます。この紙幣は通称「大黒札」といい、使用可能な最も古い紙幣です。
 
ただ、商店など取引相手によっては、旧札を嫌がる傾向があります。その場合は、日本銀行で紙幣を新札や硬貨と交換しましょう。日本銀行の窓口なら、旧札を現在流通している同額面の紙幣または硬貨と無料で交換が可能です。
 
つまり、1円札は1円硬貨に、10円札は10円硬貨に交換できます。日本銀行まで行けない場合は、一般の銀行でも交換は可能です。しかし、旧札の量によっては有料になるので注意しましょう。
 
ちなみに、2023年6月までに日本銀行が発行した紙幣は53種類あります。つまり、使用可能な22種類以外の31種類の紙幣は、法令に基づく特別な措置により使用不可能になっているのです。発見された旧札がこれにあてはまるなら、新札への交換が必要です。
 
ただし、53種類のすべての紙幣の中には、実際の額面以上に価値が高まっているものも存在します。そのため、日本銀行で交換する前に、古銭買取業者や古物商などで価値を確かめるのもよいでしょう。とくに貴重な旧札になると、額面の何倍もの価値があるものも存在するのです。
 

旧札が破れている! 新札との交換基準を解説

長い間保管されていた旧札の場合、破れているものもあるかもしれません。そのような場合でも、日本銀行か一般の銀行で新札との交換が可能です。ただし、交換の基準があるので注意してください。紙幣の面積が3分の2以上残っている場合なら、新札との全額交換が可能です。旧1万円紙幣なら新1万円紙幣と交換できます。
 
また、紙幣の面積が5分の2以上で3分の2未満の場合は半額交換です。旧1万円紙幣なら新5千円紙幣と交換されます。
 
注意が必要なのは、紙幣の面積が5分の2未満の場合です。この場合は、旧札に貨幣としての価値がないと判断されるため、新紙幣との交換はできません。いずれにしても、破れた旧札が出た場合には、日本銀行か一般の銀行で判断してもらうのが最も確実です。
 

大量の旧札を発見したらすみやかに税務署へ申告しよう

実家にあった旧札を大量に発見したら、まずはきちんと税務署に申告しましょう。旧札といえどもお金である限り、遺産として相続税が課されるのです。
 
また、旧札は、すでに流通不可となっていたり、取引相手が嫌う傾向があったりするため、新札への交換が望まれます。旧札は日本銀行で同額の新札と無料で交換が可能です。なお、旧札には価値が上がっているものもあるため、交換する前に古銭買取業者や古物商に相談してみるのもよいでしょう。
 

出典

日本銀行 現在有効な銀行券
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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