更新日: 2023.08.18 確定申告
相次ぐYouTuberの税金トラブル!確定申告を忘れるとどうなるの?
副業の場合、一定額以上の所得があれば、確定申告をする必要があり、もちろん、それはYouTuberにも当てはまります。しかし、確定申告を忘れることで、追徴課税を受けたYouTuberもいます。確定申告忘れは、YouTuberだけではなく、副業をしている人ならば、起こりうることです。
今回は、確定申告を忘れたらどうなるのかについてと、また、YouTuberが経費として取り扱える内容についても、ご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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確定申告が必要な人とは
確定申告は、副業の場合、20万円以上の所得がある人が対象です。また、副業で得た所得が20万円を超えていなくとも、本業で2000万円以上の所得がある人も、確定申告が必要です。
副業ではなく、フリーランスや個人事業主の場合は、48万円からが確定申告の対象です。これは、基礎控除があり、合計所得金額が2400万円以下の人は、48万円の控除が受けられるためです。
さらに、開業届を出しており、青色申告で確定申告をする場合は、55万円(一定の条件を満たす場合は65万円)まで控除が受けられます。ただし、青色申告で申告する際は、複式帳簿で記帳している必要があるため、注意しましょう。
確定申告を忘れると課される税金
確定申告は、1月1日~12月31日までに得た所得を、翌年の2月16日~3月15日の間に申告して、所得に応じた所得税を納める制度です。確定申告を忘れると、追徴課税が課されることもあります。実際に、YouTuberが確定申告をしなかった結果、700万円の追徴課税を受けたという例もあります。
無申告加算税
加算税は、納付が必要だった税金の金額に対し、50万円までは15%、50万円を超える分は20%をかけて、計算した金額が課されます。
例えば、150万円の納付が必要だったにもかかわらず、確定申告をしなかった場合は、以下のとおりです。50万×0.15+100万×0.2=7万5000+20万=27万5000円が加わります。つまり、150万+27万5000=177万5000円を支払うことが必要です。
なお、期限後の申告を、自主的かつ1ヶ月以内に行った場合や、期限内に申告しようとする意思があったと認められる場合は、無申告加算税が課されないケースもあります。
延滞税
延滞税は、納付期限までに税金が納付されなかった場合に課されます。納付期限日は、確定申告の申告期限日と同じ3月15日です。期限後に申告をした場合は、申告を提出した日が期限日になります。
納付期限から2ヶ月以内に納付を完了した場合は、原則年率が7.3%、2ヶ月を超えた場合は、原則年率14.6%です。国税庁のホームページで、延滞税の金額のシミュレーションができます。
YouTuberの経費とは
収入から経費を引いたものが、所得になります。つまり、経費として認めてもらえれば、その分、所得は少なくなり、所得税も減少します。必要経費として認められるのは、その収入を得るために必要となる費用です。
ただし、プライベートでも使っているカメラを動画撮影に使用して、そのカメラ代を経費とすることは、基本的にできません。「その経費が絶対に必要だった」理由がないと、認められない場合があるためです。経費にしたいならば、なぜ必要だったのか、根拠を交えて説明できるようにしておきましょう。
YouTuberの場合、自宅で動画撮影をする人も多いですが、自宅の光熱費を、すべて経費にできるわけではありません。
電気代を経費にする場合は、家事按分(かじあんぶん)といって、事業で使った経費と、それ以外の費用とを分けて考える必要があります。仕事スペースの割り合いや、使用時間の割り合いなどから求めることをおすすめします。
YouTuberも副業の一つ! 確定申告を忘れないようにしよう
YouTuberは手軽に始められる分、収入が20万円以上あっても、確定申告を忘れるケースがあります。確定申告を忘れると、追徴課税が課せられ、本来の額よりも多い税を納めなければならなくなります。YouTuberとして収益が出始めたら、確定申告の準備も忘れずにしておきましょう。
出典
国税庁 確定申告が必要な方
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1199 基礎控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2072 青色申告特別控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2024 確定申告を忘れたとき
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2210 やさしい必要経費の知識
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー