更新日: 2023.10.03 その他税金

毎年会社からもらっている「源泉徴収票」って何? どんなときに使用するの?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

毎年会社からもらっている「源泉徴収票」って何? どんなときに使用するの?
会社で働いていると、勤務先で源泉徴収票を毎年もらいます。そのため、存在自体は広く認知されていますが、書類としての役割までは知らない人も珍しくありません。きちんと管理しておかないと、いざというときに困る可能性があるので注意しましょう。
 
そこで本記事では、源泉徴収票がどのようなものか解説し、使用するシーンについても具体的に紹介します。
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そもそも源泉徴収とは

源泉徴収とは、会社が給与や賞与を支払う際に税金や社会保険料を引いて、従業員の代わりに納税することをいいます。
 
本来、所得税を納める義務は賃金を受け取る従業員にあります。とはいえ、自分で支払うのは手間がかかりますし、納税を忘れてしまった場合のリスクも大きいです。源泉徴収はその対策として機能しており、国にとっても税金の徴収漏れを防げるメリットがあります。
 
従業員が渡される源泉徴収票には、毎月の給与や数ヶ月ごとのボーナスなど、会社が支給した年間の合計金額が記載されています。そのなかから納めた所得税の金額も明記されており、年末調整後の12~1月にかけて発行されるのが一般的です。
 

【利用シーン1】収入の証明を求められたとき

住宅ローンをはじめとする各種融資の申し込みや、クレジットカードの審査では、収入証明書の提出を求められることがよくあります。課税証明書や所得証明書もこの用途に使えますが、自治体の役所などで発行の手続きをしなければなりません。
 
一方、会社の給与明細書は自動的に入手できますが、1ヶ月分の金額しか載っていないため、収入証明書としての信用度は低いです。給与明細書が認められるケースでも、一般的には数枚を用意することになります。
 
源泉徴収票なら発行の手続きが不要なうえに、年収が記載されているので収入の証明に最適です。よって、融資の申し込みや審査の際に、必要書類として提出する人が多く見受けられます。
 

【利用シーン2】税金関係の手続きが必要なとき

転職すると、退職時にもらった源泉徴収票を次の勤務先に提出しなければなりません。これにより、年始から退職までの納税額などが分かり、転職後の年末調整を正しく行えるようになります。
 
また、会社勤めの人でも確定申告が必要になるケースは意外と多いです。例えば、副業で収入を得た場合や年末調整が間に合わなかった場合は、従業員が税務署で個別に手続きをします。その際、申告書に年収や納税済みの所得税を記入するので、源泉徴収票に書かれている情報が不可欠です。
 
したがって、源泉徴収票を準備する必要はありますが、源泉徴収票そのものの税務署への提出は、平成31年4月1日から申告書への添付を省略できるようになり不要となっています。
 

社会人には源泉徴収票の基礎知識が必要

会社で働いていると、所得税が天引きされるため、納税しているという意識が希薄になりがちです。源泉徴収票のチェックは、収入の把握だけでなく、その意識を強めることにもつながります。また、収入の証明や税金関係の手続きなど、利用するシーンを知っておくことも大事です。
 
このような複数の役割をはじめとして、源泉徴収票に関する基礎知識を社会人として身につけておきましょう。
 

出典

国税庁 第1 源泉徴収制度について
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 国税関係手続が簡素化されました
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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