観光地などで見かける「免税店」。正直人気の理由が分かりません。たった数%の節約にしかならないですよね?
配信日: 2024.01.12
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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免税店で購入すると税金が戻ってくる
観光地で免税店が人気の理由は、外国人観光客が日本の免税店で買い物をした場合に消費税の一部が返金される仕組みがあるからです。具体的には、支払った消費税の3%が現金で返金されます。
例えば免税店で10万円分の商品を購入した場合、レシートとパスポートを持って空港の税関や免税カウンターで手続きをおこなうと、支払った消費税1万円の3%の3000円が返金される仕組みです。
外国人観光客が日本国内の免税店以外で支払った消費税はそのままですが、免税店で支払ったものは一部が戻ってくるため多くの外国人観光客が利用します。後から税金が戻ってくる仕組みは外国人観光客にとって心理的、金銭的メリットがあることが免税店人気の理由の1つです。
日本の消費税率は低い
日本国民からは「高い」といわれることも多い日本の消費税率ですが、欧米主要国に比べると低く設定されています。日本の消費税率10%に対してイギリスが20%、フランスが20%、ドイツが19%と2倍も高い設定です。高税率なのに対し、日本は10%と低く設定されています。
例えば10万円の買い物をする場合、日本は消費税込み11万円を支払うことになります。これがイギリスなら支払う金額は12万円です。日本のほうが安く買えるうえに、支払った消費税の一部が戻ってくるため外国人観光客にとって大きな魅力になります。
簡単な手続きで免税になる
外国人観光客にとっては日本人で支払った消費税が戻ってくるメリットがあるとはいえ、もしも手続きが面倒で時間がかかるものなら利用者は少ないかもしれません。実際には簡単な手続きでお金が返ってくるため、多くの外国人観光客が免税店を利用しています。
手順を簡単に紹介すると次のとおりです。免税手続きをするには、免税店で商品を購入した際、パスポートを提示して「輸出証明書」をもらいます。
免税手続きは空港の出国時の税関、大都市にある税関の免税カウンターなどでおこなえ、パスポートと輸出証明書に加えて購入した商品の提示が必要です。税関で「税還付書」に記入してもらうと、支払った消費税額のうち3%、上限額10万円までが返金されます。
たかが数%も大きな違いになる
免税店の魅力は、外国人観光客にとって自国と比べて消費税の負担が少なく、安く購入できる点です。たった数%の違いでも積もり積もれば大きな差となるうえ、日本の免税店で購入すれば支払った消費税の一部も返金されます。
いまだに日本製品の品質の高さは世界共通の認識であり、よいものを安く買える手段として免税店が人気です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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