1年の計画にも役立つ! 確定申告の下準備を進めておこう!
配信日: 2024.01.26
ですが、このタイミングで少しずつ確定申告の下準備を始めておくのも、1年の振り返りや新しい年への計画にも役に立ちます。
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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毎月の支払いや支出だけでなく……
確定申告書を提出される方のなかには、普段の収支の記録については問題なく仕組みづくりが整っているという方もいらっしゃるでしょう。最近はスマホで手軽に収支を記録できるソフトやアプリが充実していますので、かつてのように手書きで1つずつ処理しなくてもよくなり、便利ですよね。
収支記録の仕組みづくりができてしまえば、あとはその手順に沿っていけばいいと思いがちですが、年の途中から導入したサブスクの初期費用や、導入済みの更新に伴うバージョンアップ、オプションの付加などをうっかりつけ忘れたなど、漏れはないでしょうか。
逆に、サブスクの解約なども同様です。このような変更は、提出期限間際など時間的に余裕がなくなると見落としがちです。まだ時間に余裕があるうちに整理して確認しておきましょう。
扶養家族の変更
今まで扶養家族だったけど、扶養から外れた、扶養ではなかったが扶養に入れたなどの変更も、年の節目のタイミングとは関係ないので調整が必要です。これに伴って、扶養家族になった分の医療費などの確認も併せて調整する必要があるケースもあります。
その場合、領収書を整理する手間が増えることにもなるでしょう。このような対応も間際ではなく早めに取り掛かると見落としを防ぐことができます。
インボイス制度導入
フリーランスや小規模事業者にとって最も重要なことは、2023年10月から導入が開始されたインボイス制度への対応準備でしょう。
適格事業者に該当する場合には、制度導入時には、事業者番号を登録するといった入力、仕入れや課税制度についても対応しなければならないことがあります。
従来までなら自分で何とか処理できたことも、仕入れ先がインボイス導入企業かそうでないか、自分はどの税率を適用すればよいかなど、理解しなければならないこと、対応しなければならないことがもろもろある上に、10月からという年度中途というタイミングもあり、会計ソフトを導入すること、取り扱いに慣れていることが必須となります。
どの会計ソフトにするか迷うところかもしれませんが、自分に合ったソフトを早めに選択し、迷うよりも速やかに導入して使い方に慣れておくことがマストです。
何事も余裕をもって準備する、迷ったときには専門家や窓口で相談できるような体制を整えておくことが大事です。締め切り間際になれば、窓口対応の混雑が予想されます。
来年度の確定申告、消費税申告納付については特に心にとどめておきたいものです。確定申告の準備は早めにとりかかりましょう。
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者