更新日: 2024.01.29 その他税金
50代男性です。趣味の競馬で「大勝ち」しました。これって税金がとられますか?
今回は競馬で払戻金額が高額だった場合で、かつ確定申告が必要になるケースを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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確定申告が必要? 払戻金額を計算しよう
確定申告の有無を判断する計算方法は下記のとおりです。
(1):払戻金に係る年間受取額を計算
(2):払戻金に係る一年間の投票金額を計算
(3):「(1)-(2)-50万円」で金額を算出
(4):(3)×1/2で金額を算出
※出典:国税庁「払戻金の支払を受けた方へ」
上記(3)にある50万円は特別控除額の金額です。なお、計算においては払戻金のない投票は受取額・投票額ともに計算には含みません。プラスになった分だけ計算に含んでいきましょう。算出した金額がプラスになっていない場合、確定申告は不要です。払戻金の合計金額が50万円を超える場合は確定申告を行わなければなりません。
なお、年間の払戻金額が300万円、投票金額が50万円だった場合は下記の金額です。
300万円-50万円-50万円(特別控除額)×1/2=100万円
この場合、50万円を超えるため確定申告が必要です。
確定申告で慌てない! 収支状況のメモがおすすめ
普段から払戻金額をメモしておくと収支の状況が把握でき、確定申告が必要かどうかを判断できます。下記表のようにメモ書きする習慣をつけておくと、確定申告の際に慌てずに済むでしょう。
表1
開催日 | 開催場所 | レース | 払戻金額 | 投票額 |
---|---|---|---|---|
◯月◯日 | 阪神 | 12R | 〇円 | 〇円 |
※国税庁「払戻金の支払を受けた方へ」を基に筆者作成
なお国税庁のホームページでも収支を記載するフォーマットを用意してあるため、活用がおすすめです。
払戻金だけではない! 一時所得一覧
確定申告が必要になるケースは賭け事の払戻金の他にもさまざまです。下記は一時所得に該当するものの一覧です。
●競馬や競輪の払戻金
●懸賞や福引きの賞金品
●生命保険の一時金・損害保険の満期返戻金等
●法人から贈与された金品
●遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金
●資産移転等の費用に充てるため受けた交付金のうち、その交付の目的とされた支出に充てられなかったもの
※出典:国税庁「No1490 一時所得」
競馬の払戻金以外に上記の一時所得がある場合は確定申告を行います。
確定申告の方法
ここでは初めて確定申告を行う方向けに大まかな流れを紹介します。
・確定申告書を準備する
確定申告に必要な書類「確定申告書」は国税庁のホームページもしくは管轄の税務署から入手できます。初めて確定申告を行う場合は税務署に相談に行き、説明を聞いて申告書をもらってきましょう。
・マイナンバーを準備する
確定申告にはマイナンバーが必要です。マイナンバーカードを持っていない方はマイナンバー通知書を準備します。
書類がそろったら申告書を作成します。初めての場合、税務署で方法を聞きながら進めるほか、国税庁確定申告書等作成コーナーを活用して手続きが行えます。難しいと感じた場合は確定申告前に設けられている特設会場に行き、相談するとミスなく進められるでしょう。
書類が完成したら提出します。提出方法としては郵送か税務署に直接持ち込む方法があります。なお、確定申告の時期は、特設コーナーや会場への持ち込みも可能です。
なお、毎年確定申告する可能性がある場合はe-taxの登録がおすすめです。e-taxは一度登録するとスマホやパソコンから確定申告が行える非常に便利なシステムです。
確定申告を行った後は納税や還付が行われます。納付が必要な場合は速やかに行いましょう。確定申告の期限と納付期限は同期限のため、早めの確定申告書類作成がおすすめです。
まとめ
競馬で得た払戻金は金額によって確定申告が必要になります。確定申告を行わないと後で追納金が発生したり罰せられたりする可能性があるため、普段から金額を記録しておき必要に応じて手続きを行いましょう。
出典
国税庁
払戻⾦の支払を受けた方へ
No.1490 一時所得
No.1490 一時所得 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー