22歳の息子宛てに市民税の「納税通知書」が届いていました。親の私が代わりにコンビニで支払っても問題ないのでしょうか?
配信日: 2024.08.03
市民税は当然、本人に支払い義務がありますが、忙しい家族の代わりに立て替えておくことは可能なのか、知りたい人もいるかもしれません。
本記事では、市民税を納める目的や方法とともに、立て替える際の注意点についてもご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「市民税」とは?
市民税とは、公共施設やごみ処理、上下水道、学校教育などの行政サービスの活動費に充てるために、その地域に住む住民が納める税金のことです。
総務省によると、前年中の所得に応じて課税される「所得割」と、所得に関係なく一定の税額が課される「均等割」の2種類があるようです。なお、市民税の納税対象となるのは、その年の1月1日時点でその市町村に住所がある人です。
市民税の納税方法には「普通徴収」と「特別徴収」があり、会社員の場合は給料からの天引きという形で市町村に納めることになる「特別徴収」が一般的です。一方の「普通徴収」は、納税義務者に対して送られる納税通知書に従って納める方法です。
現段階で会社勤めをしている人であっても、勤務先が特別徴収義務者になっていない場合や、前年中に退職や転勤によって会社が変わった場合などは普通徴収となります。
延滞金が発生するので事情がある場合はひとまず立て替えてもOK
息子さん宛てに市民税の納税通知書が届いた場合、本来は本人が支払う必要があります。しかし「仕事が忙しくて支払いに行く時間がない」というときなどは、ひとまず家族が立て替えておくこともあるかもしれません。
市民税は納税が遅れると「税額×延滞日数×延滞金の割合÷365日」で算出する延滞金が発生します。納期日から遅れるほど延滞金の金額が大きくなるため、早めに支払いを済ませた方がいいでしょう。
なお、やむを得ず息子さんの市民税を立て替えた場合は、後日返金してもらうようにしましょう。本当であれば、本人が支払うことが望ましいため、次回からは期間に余裕を持って自分で支払うよう伝えておくことが大切です。
コンビニ払いができない場合もあるので注意
今回の事例のような疑問については、納付書を持参すれば誰でも市民税の納付が可能であり、確認書類なども不要であると考えられます。
ただし、場合によってはコンビニ払いができないこともあるため、確認しておいた方がいいでしょう。
例えば、バーコードが印刷されていない納付書はコンビニでの支払いができないので、裏面に記載されている金融機関の窓口などで納める必要があります。納付額が30万円を超える納付書はコンビニでの取り扱いができないため、注意が必要です。
また、バーコードが印刷されていても、コンビニ使用期限を過ぎていたり、バーコード部分が破損・汚損などで読み取れなくなっていたりする場合や、金額を書き換えている場合も、コンビニで支払うことはできないようです。
市民税を立て替えることに問題はない
「息子の市民税を親が立て替えても問題ないのか?」という疑問については、立て替えること自体に問題はないと考えられます。納付が遅れると延滞金が発生するため、息子さんが忙しくて支払いにいけない場合は、親が立て替えることもあるかもしれません。
ただし、納税額や納税通知書の状態などによってはコンビニでの支払いが不可能な場合もあるため、事前に確認が必要です。また、納付義務はあくまでも本人に発生するものなので、立て替えた場合は後日返金してもらうことを忘れないようにしましょう。
出典
総務省 やさしい地方税 個人住民税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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