家を買っても不動産取得税がかからない場合があるって本当? どのようなケースで非課税になるのか解説

配信日: 2024.10.19 更新日: 2024.10.22

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家を買っても不動産取得税がかからない場合があるって本当? どのようなケースで非課税になるのか解説
不動産取得税は、土地や建物を取得したときにかかる税金です。ただ、場合によっては課税されないこともあります。
 
この記事では、不動産取得税がかからないのはどんな場合か解説します。今後の住宅購入に備えて、納税が必要な場合の税率や金額、軽減措置についても確認しておきましょう。
馬場愛梨

執筆者:馬場愛梨(ばばえり)

ばばえりFP事務所 代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

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不動産取得税がかからないケースとは?

不動産取得税は、土地・家屋を購入する、家屋を建築するなどして新たに不動産を取得した人に課されます。納税先はその不動産がある都道府県です。
 
不動産取得税は、以下の場合には非課税になります。

●相続(包括遺贈および被相続人から相続人に対してなされた遺贈を含む)によって不動産を取得したケース
●宗教法人や学校法人が事業用の不動産を取得したケース
●公共の道路などを取得したケース
●土地区画整理事業等で換地を取得したケース
●取得した土地の課税標準額が10万円未満など、一定額(免税点)を下回るケース
など

また、本来は課税されるケースでも、軽減措置によって納税義務がなくなる場合もあります。住宅を購入する多くの人にとって関係があるのは、この「軽減措置」でしょう。
 

<不動産取得税の軽減措置とは? >

現在、不動産取得税は「良質な住宅の建設および流通を促進する」という目的のため、負担を軽減する特例措置が取られています。

【軽減措置の例:一定の条件(床面積50平方メートル以上240平方メートル以下など)を満たす住宅を取得した場合の控除】

●新築住宅を取得した場合、1200万円の控除
●上記のうち、2026年3月31日までに認定長期優良住宅を取得した場合は1300万円の控除
●耐震基準適合既存住宅を取得した場合、建築年に応じて最大1200万円の控除

たとえば認定長期優良住宅を新築した場合、評価額が1300万円までなら不動産取得税がかかりません。1300万円を超えた分だけが課税対象になります。
 
また、一定の条件を満たす住宅用土地を取得したときは、次のいずれか多いほうの金額が減額されるという軽減措置もあります。

●4万5000円
●(土地1平方メートルあたりの評価額×2分の1)× 住宅の床面積の2倍(上限200平方メートル) × 取得した住宅の持ち分 × 税率(3%)

その他、自治体によっては独自の軽減措置を用意している場合があります。軽減措置を適用した結果、不動産取得税がまったくかからない状態になるケースも少なくありません。
 
非課税や軽減を受けるには原則として申告が必要になるため、忘れないよう手続きしましょう。
 

不動産取得税はいくら?

不動産取得税の税額は、以下の式で計算します。

・税額 = 不動産の評価額 × 税率 (通常4%、現在3%)

ここでいう評価額とは、基本的に市町村の固定資産課税台帳に登録されている価格を指します。評価額は購入価格より低め、時価の6~7割程度になることが多いといわれています。
 
2027年3月末までに宅地等を取得した場合、評価額の2分の1が課税の対象になるという軽減措置があります。また、不動産取得税の税率は4%ですが、同じく2027年3月末までは特例で3%に軽減されています。
 
東京都主税局の公式サイトで公開されている「不動産取得税計算ツール」などを使って、具体的な金額をあらかじめ確認しておくと安心です。
 

不動産取得税はいつ払う?

不動産を取得すると、都道府県税事務所から納税通知書が送られてきます。納税通知書には納税すべき金額や納期限が記載されているので、案内に従って納付しましょう。自治体によっては不動産を取得したときに申告が必要な場合もあります。
 
このような流れを経るため、実際に不動産取得税を納付するのは、不動産を取得してから半年~1年ほどたった頃になることが多いです。
 

まとめ

不動産取得税は「家を買ったら必ずかかる税金」と思われがちですが、軽減措置を活用した場合などは課税されない可能性もあります。
 
家を買って、納税通知書が届いてからその金額にびっくりする事態になると大変です。あらかじめ納税が発生しそうか、発生しそうな場合はいくらくらいか確認しておくとよいでしょう。
 
なお、不動産取得税は地方税のため、都道府県によって制度内容が多少異なる場合があります。よくわからないときは、都道府県税事務所に問い合わせて教えてもらいましょう。
 

出典

総務省 不動産取得税
国土交通省 不動産取得税に係る特例措置
東京都主税局 不動産取得税
東京都主税局 Q21 不動産取得税はどのような場合に非課税となりますか。
東京都主税局 マイホームの購入でかかる不動産取得税ってどんな税金?」
東京都主税局 不動産取得税計算ツール
大阪府 不動産取得税
兵庫県 不動産取得税について(Q1ご回答)
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表

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