更新日: 2019.07.03 確定申告

そろそろ確定申告副業して収入があると申告しなくちゃいけないの?会社にバレるのでは?

そろそろ確定申告副業して収入があると申告しなくちゃいけないの?会社にバレるのでは?
昨年副業にいそしんで、1年間で結構な収入を得た人もいるでしょう。そろそろ確定申告の季節です。やはり収入が振り込まれた場合、確定申告しないといけないのでしょうか? 副業禁止の会社だった場合、何だかバレそうで怖いと思う人もいるでしょう。副業と確定申告について述べてみます。
 
藤木俊明

執筆者:藤木俊明(ふじき としあき)

副業評論家

明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。

会社にバレないような方法「普通徴収」

副業といっても、いろんな場合がありますが、クラウドソーシングなどで報酬を受けた人が多いでしょう。
 
■副業所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。
また、本業とは別のところから「給与」として報酬を受けていた場合、確定申告は必須です。しかし、あなたが確定申告しても、自分が言いふらさない限り、あなたの会社に副業していることが伝わることは基本的にありません。
 
ところが、副業による収入が増えたことで住民税が変わります。それは会社に伝わるので、会社の経理や人事は、「あれ? こいつ、別に何か収入があるな」と推測できるようになります。
 
それを回避するには、確定申告の書類で「普通徴収」(自分で納付)を選択することです。それでも何か落ち着かないでしょうか? そうすると「確定申告しないのが一番……」という気分になります。でも、それはダメです。
 
あなたが申告しなくても、あなたに収入が合ったことは、税務署は把握しています。ある日税務署から連絡が来て、困ったことになるかもしれません。そうすると、会社にバレるとバレないのレベルじゃない問題に発展してしまいそうですね。
 

「収入」と「所得」は違うので所得を20万円以下にして申告を回避

ここで、「副業所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です」の文言の「所得」というところです。「収入」ではありません。「収入金額から費用を引いた残り金額が所得」なのです。
 
ですから、年間で30万円の「収入」があっても、「費用」が20万円かかっていたら、「所得」は10万円であり、20万円を超えていないので、これは確定申告の必要はありません。
 
『副業の収入30万円を得るために費用が20万円かかってしまいました。自分の所得は10万円なので確定申告しませんでした』
 
と言えば済みます。ただし、費用を20万円使った証拠を持っていなくてはなりません。具体的には領収書です。万一税務署の調査を受けても、この証拠で説明できれば問題ありません。では、「副業の収入を得るための費用」って、何が認められるの? ということです。
 

費用って何が認められるの?

たとえば、クラウドソーシングでライターとして文章を書き、お金をいただくためには、パソコンやスマホが必要ですよね。これらのデジタル機器は、10万円未満のものであれば税務署に費用として認められる可能性が高いです。
 
ここから「可能性が高い」という書き方になってしまうのは、あくまでも税務署が調査して判断することだからです。たとえば、あんまり頻繁に買い換えしたりしていると、不審に思われることもあるそうです。
 
副業のために打ち合わせに行った、そこでお茶を飲んだりランチを食べたりしたというのも認められる可能性大です。ただ、それがお酒とかになってくると、どう判断されるかわかりません。
 
資料が必要なので、本を買ったり、雑誌を買ったり、たとえば有料メールマガジンの購読をはじめたというのも、認められる可能性大です。
 
そこで、何を言いたいかというと、「副業関連の領収書は分けてとっておきましょう」ということです。領収書に、「何のために使った」ということ、たとえば、「●●会社のAさんと打ち合わせのためお茶」とかメモしておくといいでしょう。副業で使うクレジットカードは別に持っておき、その明細にメモしていくのも便利です。
 
手法はさまざまですが、副業をスタートしたら、「領収書は別に管理する」ということを意識しておくといいですね。だって、月2万円の副業収入でも、1年であっというまに20万円を超えます。今年から副業をはじめた人は、整理して大事にとっておきましょう。
 
※国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」より
 
執筆者:藤木俊明(ふじき としあき)
副業評論家
 

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