今年から在宅での副業を始めました。副業の収入がいくらを超えたら確定申告が必要になるのでしょうか?

配信日: 2024.12.28

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今年から在宅での副業を始めました。副業の収入がいくらを超えたら確定申告が必要になるのでしょうか?
政府が副業しやすい環境を整備している関係もあり、昨今は副業をする人が増えています。実際に総務省の調査によると、令和4年度における「非農林業従事者のうち副業がある者は」は305万人で、5年前に比べて60万人増加しています。
 
副業をする人にとって気になるポイントの一つが、確定申告をする必要性があるのかどうかでしょう。
 
今回は、副業をしている人が確定申告をしなければならない基準を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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所得が20万円を超える場合は確定申告が必要

「給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える」人は、確定申告をしなければなりません。
 
つまり、1月1日から12月31日までの間に副業で得た所得が20万円を超える場合、確定申告が必要です。「収入」ではなく「所得」で、確定申告が必要かどうかを判断する点に注意が必要です。
 
所得とは、収入から経費を差し引いた金額です。つまり、副業収入が30万円で経費が15万円だった場合、所得は15万円となります。この場合、確定申告を行う必要はありません。
 
なお、経費とは「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」です。簡単にいうと、副業に関わる業務を遂行するうえで必要な支出は、経費に該当します。
 
具体的に、経費に該当する支出は以下のとおりです。
 

勘定科目 具体例
租税公課 消費税、固定資産税、自動車税など
水道光熱費 電気代、ガス代、水道代
旅費交通費 電車賃、タクシー代、宿泊代
通信費 電話代、インターネット料金
広告宣伝費 新聞広告、チラシ作成費用
販売促進費 プロモーションイベントの経費
接待交際費 会食代、取引先へのお中元・お歳暮の贈答品
損害保険料 火災保険、自動車保険
修繕費 建物や設備の修理代
消耗品費 文房具、ガソリンなど
減価償却費 機械設備や車両の減価償却
外注費 外注工賃、派遣社員への支払い
地代家賃 店舗や事務所の家賃
会議費 会食代、会議室レンタル料
雑費 その他の支出

(筆者作成)
 
確定申告が必要かどうかを判断するためには、所得を正確に計算する必要があります。前提として、きちんと帳簿を付けて経費を適切に計上しなければなりません。
 

確定申告は不要でも住民税の申告は必要

所得が20万円以下の場合、税務署への確定申告は不要です。ただし、居住地の自治体に対して住民税の申告を行う必要があります。
 
住民税の申告をする際には、各自治体がウェブサイトに掲載している様式をダウンロードし、必要書類を用意したうえで提出しましょう。収入や所得を証明する書類のほかに、マイナンバー確認書類や本人確認書類が求められます。
 
住民税の申告は、通常の確定申告と同様に毎年3月15日までに行う必要があります。期限を過ぎたり、必要であるにもかかわらず申告を怠ったりすると、延滞金・無申告加算税が発生する可能性があるため注意が必要です。
 

まとめ

副業を始めた年の1月1日から12月31日までの期間において、所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。収入と経費をきちんと把握し、確定申告が必要かどうかを判断しましょう。
 
所得が20万円以下の場合でも、自治体に対して住民税の申告が必要です。詳細な手続き方法は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
 

出典

総務省 令和4年就業構造基本調査結果の要約
国税庁 確定申告が必要な方
国税庁 No.2210 必要経費の知識
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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