会社員の妻は「アクセサリー」を手作りしてメルカリで販売しています。年に25万円ほど収入があるようなのですが、確定申告は必要でしょうか?

配信日: 2025.02.27

この記事は約 4 分で読めます。
会社員の妻は「アクセサリー」を手作りしてメルカリで販売しています。年に25万円ほど収入があるようなのですが、確定申告は必要でしょうか?
メルカリなど、個人間の取引が可能なプラットフォームの普及により、自作のアクセサリーを手軽に販売できるようになりました。しかし、販売により収入が発生した場合の税金については、よく分からないという人もいるかもしれません。
 
本記事では、会社員の妻がメルカリでアクセサリーの制作および販売を行い、年間25万円程度の収入があったケースにおける、確定申告の必要性についてまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

副業による収入と確定申告

一般的に、副業として得た収入は「事業所得」か「雑所得」に分類されます。アクセサリーを制作して販売する場合、規模や継続性の有無によって変わる可能性がありますが、多くの場合は雑所得として扱われます。
 
会社員が副業で収入を得た場合、以下の条件に該当すると確定申告が必要です。


・副業による所得(雑所得)が年間20万円を超える場合
・給与を1カ所から受けており、かつ、20万円を超える所得(給与や退職所得以外)がある場合

国税庁によると、インターネットのオークションサイトやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引の「衣類・雑貨・家電などの資産の売却による所得」は非課税になるとされています。
 
ただし、販売を継続していると、営利目的であるとみなされ、課税対象となるため注意してください。
 

アクセサリー販売で年間25万円の収入があった場合

今回の「会社員が副業としてメルカリで手作りアクセサリーを販売し、年に25万円ほどの収入がある」ケースについて考えてみましょう。
 
注意すべき点は、確定申告の要否を判断する際には「収入」ではなく「所得」が重要ということです。所得とは、収入から必要経費を差し引いた金額を指します。アクセサリーを制作して販売する場合、以下のような経費が必要でしょう。


・材料費(ビーズ、ワイヤー、チェーンなど)
・工具代(ペンチ、ニッパーなど)
・梱包材費
・配送料
・メルカリの販売手数料
・インターネットに接続する通信費

これらを合計し、25万円から差し引いた金額が、実際の「所得」となります。計算の結果、20万円を超える所得がある場合は、確定申告が必要です。
 
また、所得が20万円以下であっても、確定申告をすることで還付を受けられる可能性があります。
 

確定申告の手順

確定申告が必要な場合は、アクセサリー販売による収入から経費を差し引いて所得を計算します。収入はメルカリの売り上げ履歴、経費はレシートや領収書などで確認しましょう。
 
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、流れに沿って必要事項を入力していくことで、確定申告書を作成できます。
 
作成した確定申告書は、e-Tax(電子申告)や郵送、または税務署への持参して提出します。令和6年度分の場合は、2月17日(月)から3月17日(月)までが受付期間および納付期限です。確定申告の結果、追加の納税が必要な場合は、期限までに納付を行いましょう。
 

副業の注意点

副業収入がある場合、会社員は副業に関する会社のルールを確認しましょう。副業を認めている企業においても、報告を義務付けていることがあります。
 
また、日頃から売り上げや経費を正確に記録すること、材料の使用量や残量など、在庫を管理することも必要です。売り上げについては日付や商品名、金額、経費はレシートや領収書を保管して支出内容と金額を記録しておきましょう。
 

副業で収入から必要経費を引いた所得が20万円以上ある場合は、確定申告が必要

会社員が副業としてアクセサリーを制作・販売し、年間25万円程度の収入がある場合、経費を差し引いて、残った所得が20万円を超えれば確定申告が必要です。
 
会社員で副業をする場合、確定申告により税金の還付を受けられる可能性もあります。面倒がらず収支の記録をしっかり行い、確実に確定申告をしましょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

【PR】
夫の家事への不安に関するアンケート
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集
FFジャックバナー_ヘッダー用 【PR】
FFジャックバナー_フッダー用 【PR】