親の医療費を合計「20万円」立て替えました。親に「確定申告しておいて」と言われましたが、自分の確定申告で医療費控除を受けられますか?

配信日: 2026.02.08
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親の医療費を合計「20万円」立て替えました。親に「確定申告しておいて」と言われましたが、自分の確定申告で医療費控除を受けられますか?
1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、その医療費の額を基に計算される金額を所得から差し引ける制度が「医療費控除」です。この制度は、本人自身の医療費だけでなく、本人と生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費も、その支払った人の医療費控除の対象となる点が特徴です。
 
本記事では、医療費控除の制度概要を整理したうえで、「生計を一にする」とはどのような状態を指すのか、また親の医療費を立て替えた場合に子どもの確定申告で医療費控除を受けられるのかを確認します。
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医療費控除の制度概要

医療費控除は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、その医療費の額を基に計算される金額を所得から差し引くことができる所得控除です。
 
対象となる医療費は、本人または本人と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払ったものです。控除額は、「実際に支払った医療費の合計額-保険金などで補てんされる金額」から、「10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%の金額)」を差し引いた残額です(最高200万円)。
 
この控除を受けるためには、給与所得者であっても確定申告が必要です。申告にあたっては「医療費控除の明細書」を作成し確定申告書に添付します。領収書の提出は不要とされていますが、税務署から求められた場合に備えて確定申告期限等から5年間保存する必要があります。
 
医療費控除の対象となるのは、診療や治療に要する費用、治療のために必要な医薬品の購入費、通院のために通常必要と認められる公共交通機関の交通費などです。一方で、健康診断や人間ドックなど、疾病の治療を目的としない費用は、原則として対象外とされています。
 

「生計を一にする」とはどういう状態か

前述の通り、医療費控除の対象となる医療費は、本人もしくは本人と「生計を一にする」配偶者やその他の親族のために支払ったものに限られます。この「生計を一にする」という考え方は、同居しているかどうかだけで判断されるものではありません。
 
国税庁によると、「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではなく、勤務や修学、療養費などの事情で別居している場合でも、「余暇には起居を共にすることを常例としている場合や、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合」などは該当するとされています。
 
また、親族が同一の家屋に住んでいる場合には、原則として生計を一にしているものとして取り扱われますが、明らかに互いに独立した生活を営んでいる場合はこの限りではありません。
 
重要なのは、住所や形式的な同居・別居ではなく、実質的に家計が一体となっているかどうかです。
 

親の医療費を子どもが立て替えた場合の考え方

今回のケースのように、親の医療費20万円を子どもが立て替えて支払った場合、その医療費を子どもの確定申告で医療費控除の対象にできるかどうかは、「親と子どもが生計を一にしているか」が判断のポイントになります。
 
国税庁の質疑応答事例では、郷里で一人暮らしをしている親の医療費を、別居している子どもが支払ったケースについても、親と子どもが生計を一にしていると認められる場合には、子どもの医療費控除の対象になることが示されています。
 
例えば、親の生活費や療養費の一部を子どもが継続的に負担している場合には、生計を一にしていると判断される可能性があります。一方で、親が独立した収入や資産で生活しており、医療費の立て替えが一時的なものにとどまる場合には、生計を一にしているとは認められない可能性もあります。
 

確定申告時の注意点

医療費控除を申告する際には、誰の医療費を誰が支払ったのかが分かるように整理しておくことが重要です。医療費控除の明細書には、医療を受けた人の氏名、支払先の医療機関の名称、支払った医療費の金額などを記載します。
 
また、医療費控除は、実際に医療費を支払った年分のものに限って控除の対象となります。立て替えた年と申告年がずれないよう、支払時期にも注意が必要です。
 

まとめ

医療費控除は、本人だけでなく、本人と生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費も対象となる制度です。
 
親の医療費を子どもが立て替えた場合であっても、親と子どもの間に実質的な家計のつながりがあり、「生計を一にする」と認められる状況であれば、子どもの確定申告で医療費控除を受けられる可能性があります。
 
制度を踏まえると、同居か別居かといった形式だけで判断せず、生活費の負担状況など実態を確認することが重要です。判断に迷う場合には、所轄の税務署などに相談しながら進めることもひとつの方法といえるでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.1180 扶養控除 「生計を一にする」の意義
国税庁 質疑応答事例 所得税 同居していない母親の医療費を子供が負担した場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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