転職後にもらった入社祝い金。明細を確認すると提示額より「3万円」ほど少ない…。祝い金にも税金はかかってしまうのでしょうか?
入社祝い金は、求職者には魅力的な制度ですが、仕組みを把握していないと、金額が少なく入社後に後悔する可能性があります。また、法律改正によって、祝い金に関するルールも変化しているようです。
本記事では、祝い金にかかる税金の概要や、入社祝い金にかかわる注意点を解説します。
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入社祝い金とは
入社祝い金とは、企業が新しく入社する従業員に対して支給する金銭やギフト券のこととされています。特に人手不足が深刻な業界で、応募者を募るための手段として多く活用されているようです。
一見すると求職者にとって魅力的な制度ですが、厚生労働省は、入社祝い金が求職者の適切な判断を妨げ、自分に合わない職場への転職や早期離職を招く可能性があると指摘しています。
こうした背景から、2021年4月から職業紹介事業者による入社祝い金の支給は、職業安定法に基づく指針の改正により原則禁止されました。さらに2025年からは規制が強化され、求人メディアなどの募集情報等提供事業者が求職者に金銭やギフト券等を提供することも原則禁止されています。
ただし、企業が自社の採用ページなどを通じて、入社した個人へ直接支給する形は現在も認められています。あくまで「仲介役」となる事業者による支給や勧誘が、規制の対象です。
入社祝い金には税金がかかる?
入社祝い金は、原則として給与所得として扱われ、まずは所得税の源泉徴収の対象となり、住民税や社会保険料への影響が生じる場合もあります。勤務することと直接つながる条件がある金銭は、給与所得として扱われるためです。
例えば、入社して3ヶ月後に支給されるような取り決めなどは、給与所得に該当する可能性が高いようです。勤務先が税額を計算して差し引くため、実際の受取額は提示された額より少なくなると想定されます。
そのため、手元に残る金額が提示された金額と一致しないケースがあることは、把握しておくとよいでしょう。
ただし、働くこととは直接関係ない理由で支払われるときは、課税されない可能性があります。抽選で選ばれたり記念キャンペーンの一環であったりする場合、非課税になることもあるようです。
入社祝い金に関する注意点
入社祝い金は、就職や転職するうえで魅力的ですが、以下の3点には注意が必要です。
・金額が極端に高い
・募集内容と実際の仕事内容が異なる
・お金を受け取ることだけが目的になる
高額な祝い金は、一見するとお得に見えるかもしれません。しかし、金額だけに惹かれて入社すると、仕事内容が合わずにすぐ辞める一因になりえます。
また、支払いが会社の経営に負担をかけたり、働く人たちの間に不公平感を生んだりするおそれもあります。提示された額だけで判断せず、職場環境や待遇を併せて確認するほうがよさそうです。
特に人手が足りない企業や条件の厳しい職種ほど、お金を強調する傾向が見受けられます。もし目先の利益に惑わされると、入社後にミスマッチを感じる可能性が高まるでしょう。
そのような事態を避けるためにも、入社祝い金は一時的なメリットに過ぎないと捉えたほうがよいかもしれません。将来の計画や社風に合うかを確かめ、総合的に判断する姿勢が求められます。
入社祝い金は原則として税金の対象となる
入社祝い金は、原則として給料と同じ扱いで税金(所得税・住民税・社会保険料)がかかるとされています。仕事と結びついたお金は、給与所得とみなされるようです。
勤務先が税金を差し引いて支給することから、手取り額は提示された金額よりも少ない可能性があります。そのため、提示額が全額手に入るわけではないと理解しておくことが大切です。
祝い金はあくまで転職時の一時的な利点に過ぎません。無理のない働き方を続けるには、祝い金の金額と合わせて業務内容をよく確認することが大切です。
出典
厚生労働省 東京労働局 「就職お祝い金」などの名目で求職者に金銭等を提供して求職の申し込みの勧奨を行うことを禁止しました
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
