去年「90万円」稼ぎましたが、パート先で“年末調整”を受けていれば「確定申告」は不要ですか? 年金からも税金は引かれてるので、大丈夫ですよね?
特に、令和7年や令和8年の税制改正により、控除額や源泉徴収の基準が大きく変わります。「うっかり申告漏れ」で追徴課税などのペナルティを受けないよう、本記事でボーダーラインと手続きの要否を確認しておきましょう。
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公的年金からは所得税が「源泉徴収」されている
国税庁のパンフレット「高齢者と税(年金と税)」によると、老齢年金などの公的年金を受け取る場合、令和7年分の場合、65歳未満の場合は108万円、65歳以上の場合は158万円を超えると、所得税等が源泉徴収されます。
また、令和8年分からは、この基準が引き上げられ、65歳未満の場合は155万円、65歳以上の場合は205万円となる予定です。源泉徴収される金額は、年金額や扶養家族の有無に応じて決定されます。
年金を受給している人が年金に関わる所得税以外の税金を納めるときには、確定申告が必要です。また、源泉徴収では所得税の清算のみが可能で、住民税は別途課税されることに注意が必要です。
このため、確定申告とは別に申請が必要となる可能性もあります。詳しくは住んでいる市区町村の窓口に問い合わせてみてください。
一定の要件を満たす年金受給者は「確定申告」が不要
以下の要件を満たす年金受給者は、確定申告が不要です。
・公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、そのすべてが源泉徴収の対象となっている
・公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である
公的年金等の収入金額が400万円を超える人や、給与や事業所得など年金以外の所得が20万円以上ある人は、確定申告が必要となります。また、医療費控除を受ける際には「医療費控除の明細書」を所得税の確定申告書に添付する必要があり、確定申告が必須です。
令和7年度はパート収入が“年間85万円”を超えると「確定申告」が必要
令和7年度時点では、給与所得控除の最低保障額が65万円に設定されています。なお、令和8年税制改正大綱では69万円まで引き上げられます。
「公的年金等に係る雑所得以外」の所得、すなわち年収が20万円を超えた際には確定申告が必要です。令和7年度に当てはめると、パート収入が給与所得控除の65万円+20万円、計85万円を超えた額になった場合、確定申告が必要です。
年収が90万円の場合では、超過部分が5万円となります。この5万円には税金がかかる可能性があるため、パート先で年末調整を受けていても。年金との合計所得によっては確定申告が必要となります。
まとめ
年金受給者でも、パートなどの給与所得を含む「年金以外の所得」が年間20万円を超えると、確定申告が必要です。令和7年分は、給与収入が「85万円」を超えると申告義務が生じる可能性が高いため注意しましょう。
一方、確定申告は税金の精算だけでなく、医療費控除などで払いすぎた税金が戻るケースもあります。「自分は対象外」と思い込まず、手元の源泉徴収票を確認し、不明点は管轄の税務署へ相談することをおすすめします。正しく制度を理解し、申告漏れや還付忘れを防ぎましょう。
出典
国税庁 高齢者と税(年金と税)
国税庁 年金受給者の皆様へ 所得税の確定申告が不要になる場合があります!!
財務省 令和8年度税制改正の大綱
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
