スーツ代や資格取得費など、会社の「経費」にならない出費がかさんでいます……。会社員でも確定申告の際に控除を受ける方法はないのでしょうか?

配信日: 2026.02.26
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スーツ代や資格取得費など、会社の「経費」にならない出費がかさんでいます……。会社員でも確定申告の際に控除を受ける方法はないのでしょうか?
会社勤めをしていて「会社に着ていくためのスーツ代」や「仕事で必要な資格の取得費用」などの負担が大きいと感じることもあるでしょう。
 
「会社の経費にならないのであれば、確定申告の際に控除を受けられないのか?」と思う人もいるかもしれません。
 
本記事では、給与所得者の特定支出控除について、計算方法や控除を受けるための手順もあわせてご紹介します。
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「給与所得者の特定支出控除」とは?

会社などに勤めていて給与をもらっている人の特定支出が一定の額を超えた場合に「給与所得者の特定支出控除」を受けられる場合があります。
 
国税庁によると「特定支出」には以下のようなものが該当します。
 

・通勤費
・職務上の旅費
・転居費
・研修費
・資格取得費
・帰宅旅費
・勤務必要経費(図書費・衣服費・交際費)

 
今回は、衣服費と資格取得費について見ていきましょう。
 
まず、衣服費は「制服、事務服、作業服その他の勤務場所において着用することが必要とされる衣服を購入するための支出」とされています。
 
そのため、一般的なスーツ代は、直ちに衣服費として認められるとは限りません。会社の規定などにより勤務場所での着用が必要とされ、そのことについて勤務先の証明を受けられる場合には、特定支出控除の対象となる可能性があります。
 
一方で、スーツの着用が会社から義務づけられていない場合は、控除の対象として認められることは難しいでしょう。
 
資格取得費については「職務に直接必要な資格を取得するための支出」とされています。受験料だけでなく、資格取得を目指してスクールに通う場合の授業料や交通費なども対象になる可能性があります。
 

特定支出がいくら以上だと控除の対象になる?

給与所得者の特定支出控除を受けられるのは、その年の特定支出の合計が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合です。
 
いくら控除されるかを計算するには、まず、給与所得控除額を確認する必要があります。令和7年分以降の給与所得控除額は、表1の通りです。
 
表1

給与等の収入金額 給与所得控除額
190万円まで 65万円
190万1円から360万円まで 収入金額×30%+8万円
360万1円から660万円まで 収入金額×20%+44万円
660万1円から850万円まで 収入金額×10%+110万円
850万1円以上 195万円(上限)

出典:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)No.1410給与所得控除」を基に筆者作成
 
例えば、年収400万円の場合の給与所得控除額は「400万円×20%プラス44万円=124万円」なので、特定支出の合計がその2分の1である62万円を超えると、控除の対象になります。
 

特定支出控除を受けるには?

特定支出控除は年末調整では処理できないため、控除を受けるには、確定申告が必要です。年末調整では処理されないので、忘れずに自分で手続きをしましょう。
 
確定申告の際は、特定支出に関する明細書に加え、給与の支払者(勤務先)または一定の場合はキャリアコンサルタントの証明書を申告書に添付するとともに、特定支出の事実や支出額を証する書類(領収書など)を添付するか、申告書提出時に提示する必要があります。
 
そのため、勤務先による証明が必要な支出については、あらかじめ証明書の交付を依頼しておくとよいでしょう。
 
必要書類がそろったら、確定申告の期間中にe-Taxで電子申告するか、税務署へ郵送、または窓口に直接提出してください。
 

「給与所得者の特定支出控除」の条件に該当すれば衣服費や資格取得費などが控除の対象になる可能性がある

給与所得者が衣服費や資格取得費などの特定支出を一定額以上支払った場合、特定支出控除を受けられる可能性があります。
 
特定支出が給与所得控除額の2分の1相当額を超える場合に対象になるため、表1を参考にして給与所得控除額から計算しておくとよいでしょう。
 
特定支出控除を受けるためには、会社員であっても自分で確定申告をする必要があります。必要書類をそろえて、e-Taxや郵送などで提出しましょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1415 給与所得者の特定支出控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1410 給与所得控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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