娘の歯列矯正に「80万円」。美容目的だと還付金は「ゼロ」なのでしょうか?

配信日: 2026.03.12
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娘の歯列矯正に「80万円」。美容目的だと還付金は「ゼロ」なのでしょうか?
支払った医療費の合計が一定額を超えると、医療費控除が適用されることがあります。
 
高額な費用がかかる歯列矯正を行った際は、医療費控除が適用されるかどうか不安になる人もいるでしょう。
 
本記事では、歯列矯正の費用が医療費控除の対象になるかどうかを解説するとともに、医療費控除が適用された場合の還付金の一例を試算してご紹介します。
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医療費の支払いで受けられる「医療費控除」とは

1年間で支払った医療費の合計が一定額を超えるときは、所得控除の対象となり人によっては還付金を受け取れるケースがあります。この所得控除は「医療費控除」と呼ばれ、納税者本人だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費も含めて計算することが可能です。
 
国税庁によると「生計を一にする配偶者や親族」は、同居している人だけではありません。勤務や修学、療養などにより別居している場合であっても、常に生活費や学資金、療養費などを送金しているのであれば「生計を一にしている」ものとして取り扱われるとしています。
 
今回は娘さんの医療費ということですが、生計を別々にしているのでなければ、支払った医療費は納税者本人の医療費控除の対象になる可能性が高いです。
 

美容目的の歯列矯正だと還付金はなし?

医療費控除を受けられるかどうかは、何を目的として歯列矯正を行うかにより異なります。
 
国税庁によると「容ぼうを美化するため」に行う歯列矯正の費用は、医療費控除の対象になりません。
 
例えば、歯並びが悪いことで子どもの成長が阻害されるなど、医療目的として歯列矯正を行うことが認められる場合は、医療費控除が適用されます。
 
また、医療費控除を受ける場合は年末調整では対応できないため、会社員であっても自分で確定申告を行う必要があります。
 

医療費控除が適用された場合、還付金はいくらになる?

歯列矯正の費用が医療目的と認められ、医療費控除が適用される場合の還付金を試算してみましょう。
 
国税庁によると、支払った医療費の合計額から保険金などで補てんされる金額と10万円を差し引いた額が、医療費控除の金額となります(最高200万円)。その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%が差し引かれます。
 
例えば、総所得金額等が200万円以上の人が支払った医療費の合計が80万円で、保険金などで補てんされる金額が0円の場合「80万円-10万円=70万円」が医療費控除の金額です。
 
この金額に、自身に適用される所得税率を乗じたものが還付金額となります。
 
国税庁によると、令和7年4月1日時点での所得税率は表1の通りです。
 
表1

課税所得金額 所得税率
1000円から194万9000円まで 5%
195万円から329万9000円まで 10%
330万円から694万9000円まで 20%
695万円から899万9000円まで 23%
900万円から1799万9000円まで 33%
1800万円から3999万9000円まで 40%

出典:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率」を基に筆者作成
 
例えば、課税所得金額500万円の人の所得税率は20%なので「70万円×20%=14万円」が還付される計算です。
 

美容目的の歯列矯正は医療費控除の対象外なので、その分の還付金は受け取れない可能性がある

納税者とその家族などのために支払った1年間の医療費の合計によっては医療費控除が適用され、その結果として還付金を受け取れる場合があります。
 
ただし、美容目的の歯列矯正は医療費控除の対象外になるため、その費用については医療費控除による還付金を受け取ることはできない可能性が高いです。
 
歯列矯正が医療目的と認められる場合、その費用を含めて計算した医療費控除額に所得税率を掛けた金額がおおよその還付金となるため、自分の所得金額(税率)をもとにいくら戻るか試算してみるとよいでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1180 扶養控除 「生計を一にする」の意義
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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