医療費が10万円を超えていたのに、確定申告を忘れてしまいました。諦めるしかないでしょうか?

配信日: 2026.04.03
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医療費が10万円を超えていたのに、確定申告を忘れてしまいました。諦めるしかないでしょうか?
医療費が10万円を超えていたのに、確定申告を忘れてしまったという場合、もう控除は受けられないのでしょうか?本記事で、FPである筆者が解説します。
宮﨑真紀子

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
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納め過ぎた所得税を申告で取り戻す

会社に勤めている人は、基本的には給与などから所得税は源泉徴収されていますので、確定申告の必要はありません。
 
ただし、その支払った所得税額が年間の所得をもとに計算した所得税額よりも多かった場合、確定申告により納め過ぎた所得税の還付を受けることができます。これが還付申告です。国税庁のホームページ(※1)では、還付申告の具体例として図表1の項目をあげています。
 
(図表1)

図表1

 
相談者の場合は、図表1の(9)に該当します。
 
「“昨年は医療費がたくさんかかったので、確定申告したら税金が返ってきた”という話を友人から聞いた。自分も10万円を超えていて対象者だったのに、申告の期限が過ぎてしまった。諦めるしかないのか?」と不安に思う相談者ですが、実は還付申告は確定申告の期間とは別です。
 
申告できるのは、医療費がかかった年(1月1日~12月31日で集計します)の翌年1月1日から5年間が期限です。
 
もし、すでに確定申告をしていて、その後に医療費が10万円以上かかっていたのに申告していなかったことに気づいた場合は、「更正の請求」を行うことができます。この期限も、還付申告と同様です。
 

医療費控除を受けるための手順

還付申告のやり方は、確定申告と同じです。国税庁のホームページ「確定申告書等作成ページ」で作成できます。
 
「給与所得の源泉徴収票」に記載された金額を、収入金額や源泉徴収税額欄などに転記していきます。今回控除を受ける医療費については、「医療費控除の明細書【内訳書】」の作成が必要です(※2)。
 
医療費通知に記載されたものは1番に、それ以外は2番に記入します。保険適用外の診療にかかった費用や通院の交通費、ドラッグストアで購入した風邪薬などは2番に該当します。
 
入院や手術をして保険会社からの給付金で補てんされる金額がある場合は、(3)(5)に記入します。「3 控除額の計算」で、医療費から差し引いて精算します。還付申告をするとよく分かるのですが、税金の仕組みは少し複雑です。「10万円を超えたら払った税金が戻ってくる」といわれています。
 
しかし、年間の医療費が15万円の場合「15万円-10万円=5万円」ですが、5万円が戻ってくるのではなく、5万円に税率を掛けた金額が計算されます。この税率は課税される所得金額に応じて、図表2のように7段階に区分されています。
 
(図表2)

図表2

 
以上のように、“医療費が10万円を超えていたのに確定申告を忘れていた”という人も、間に合いますので、納め過ぎた所得税の還付を受けてください。気づいたそのときに、行動することがお勧めです。 
 

出典

(※1)国税庁 No.2030 還付申告
(※2)国税庁 医療費控除の明細書【内訳書】
国税庁 A1-2、H1-1 所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続
国税庁 No.2260 所得税の税率
国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
 
執筆者 : 宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

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