父から相続した家を売却する予定です。相続したものでも、売ったら確定申告や税金の支払いが必要になるのでしょうか?

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
父から相続した家を売却する予定です。相続したものでも、売ったら確定申告や税金の支払いが必要になるのでしょうか?
父から相続した家を売却する際、「相続した家でも税金はかかるのか」「確定申告は必要なのか」と疑問に思う人は多いでしょう。不動産の売却では、売却価格だけでなく、取得費や売却時の費用、利用できる制度なども確認する必要があります。
 
相続した家は、自分で購入した家とは異なる点があるため、事前に基本的な考え方を知っておくことが大切です。本記事では、父から相続した家を売却するときの確定申告や税金の考え方について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

相続した家を売って利益が出たら確定申告が必要

相続した家でも、売却して利益が出た場合は、原則として確定申告が必要です。この利益は「譲渡所得」と呼ばれ、土地や建物などを売ったことで得た所得のことをいいます。
 
例えば、父から相続した家を2000万円で売ったとしても、その2000万円すべてに税金がかかるわけではありません。父がその家を買ったときの金額や、売却時にかかった費用を差し引いたうえで、利益があるかを判断します。
 
一方で、計算した結果がマイナスになる場合は、所得税や住民税がかからないため原則として申告は不要です。
 
ただし、「空き家の3000万円特別控除」などの特例を利用して税金をゼロにする場合には、たとえ結果的に税金がかからなくても、特例を適用するために確定申告が必須となります。
 
申告が不要かどうかは、売却価格や取得費、売却費用などをもとに判断されます。自己判断で申告しないと、後から税務署に確認を求められる可能性があるため、売却した年の資料は必ず保管しておきましょう。
 

売却益は「売却価格-取得費-売却費用」で計算する

相続した家の売却益は、基本的に「売却価格-取得費-売却費用」で計算します。取得費とは、その家を取得するためにかかった費用のことです。相続した家の場合、父が購入したときの金額や購入時の費用を引き継いで考えます。
 
例えば、父が1500万円で購入した家を2000万円で売り、仲介手数料などの売却費用が100万円かかった場合、単純に考えると利益は400万円です。この利益に対して、所得税や住民税がかかる可能性があります。
 
ただし、建物は年数がたつと価値が下がるため、購入時の金額をそのまま使えるとはかぎりません。また、父が購入したときの契約書が見つからない場合は、取得費の計算が難しくなります。
 
その場合、売却価格の5%を取得費として計算することがあり、実際よりも利益が大きく見える点に注意が必要です。そのため、購入時の契約書や領収書、リフォーム費用の資料などは、早めに探しておきましょう。
 

相続した家の売却では使える特例がある

相続した家を売る場合、条件を満たせば税金を抑えられる特例があります。代表的なのが「被相続人の居住用財産を売ったときの特例」です。
 
この特例は、父が住んでいた家を相続し、一定の条件を満たして売却した場合に使えるもので、譲渡所得から最高3000万円まで控除できます。なお、令和6年1月1日以後の売却では、相続人が3人以上いる場合、控除額が最高2000万円になるため注意しましょう。
 
また、相続税を支払っている人は、「取得費加算の特例」を使える場合があります。これは、相続税の一部を取得費に加えられる制度で、取得費が増えると売却益が小さくなるため、結果として税金を抑えられる可能性があります。ただし、相続開始の翌日から一定期間内に売却するなどの条件があります。
 
特例は、条件を満たしているだけでは自動的に適用されません。利用するには、必要書類をそろえて確定申告をする必要があります。そのため、売却後に「使えると思っていた特例が使えなかった」とならないよう、契約前の段階から適用条件や必要書類を確認しておくことが大切です。
 

相続した家を売る前に税金の有無と特例を確認しよう

父から相続した家でも、売却して利益が出れば、確定申告や税金の支払いが必要になる可能性があります。税金は売却価格だけで決まらず、取得費や売却費用、使える特例によって変わります。
 
特に、父が購入したときの契約書や領収書は、取得費を確認する大切な資料です。空き家の3000万円特別控除や取得費加算の特例を使える場合もあるため、売却前に必要書類を確認し、税務署や税理士に相談しておきましょう。
 

出典

国税庁 No.3252 取得費となるもの
国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE