去年初めて「ふるさと納税」をした息子が、6月の住民税を見て「安くなってない!」と大騒ぎ…。控除漏れや申請ミスの可能性はあるのでしょうか?
寄付額のうち2000円を超える額は、一定の上限まで、確定申告をした場合は所得税の還付と翌年度の住民税控除、ワンストップ特例制度を利用した場合は翌年度の住民税控除という形で反映されます。しかし、控除を受けるには一定の条件があります。
本記事ではふるさと納税の仕組みや注意点を解説します。
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年収600万円・子ども1人世帯なら控除額「5万8000円」が目安
ふるさと納税は、寄付額から自己負担の2000円を差し引いた金額をベースに、計算式から算出された金額が、所得税や翌年の住民税から還付および控除される仕組みです。控除には上限があり、年収や家族構成によっても異なるため、上限を超えた寄付額分は自己負担になります。
例として「年収600万円・配偶者あり(扶養者ではない)・16歳以上19歳未満の子ども1人」の世帯をモデルに考えてみます。所得税率は年収そのものではなく課税所得に応じて決まりますが、ここでは所得税率10%のケースとして、仮に「6万円」を寄付した場合の控除額試算は以下のようになります。
なお、実際の計算では復興特別所得税分も加味されますが、ここでは分かりやすくするため概算としています。
・所得税の還付:(ふるさと納税額6万円-自己負担額2000円)×所得税の税率10パーセント=5800円
・住民税からの控除(基本分):(ふるさと納税額-2000円)×10パーセント=5800円
・住民税からの控除(特例分):(ふるさと納税額-2000円)×(100パーセント-基本分10パーセント-所得税の税率10パーセント)=4万6400円
・住民税控除の合計:基本分5800円+特例分4万6400円=5万2200円
・所得税還付+住民税控除=5800円+5万2200円=5万8000円
このように上記のケースで6万円を寄付すると、確定申告をした場合は5万8000円が所得税・住民税から還付および控除されることになります。なお、ワンストップ特例制度を利用した場合は、控除額が翌年度の住民税から控除されます。
6月に届く「住民税決定通知書」でふるさと納税の控除額を確認
ふるさと納税をした場合は、6月頃に届く住民税決定通知書を確認することが重要です。
住民税決定通知書には、前年の所得や所得控除額、住民税額のほか、寄附金税額控除の内容も記載されています。
自治体によって記載方法は異なりますが、摘要欄に「寄附金税額控除市民税〇円・県民税〇円」と記載されていたり、税額控除欄などで寄附金税額控除額を確認できたりすることが一般的なようです。
また、ふるさと納税の控除を確定申告なしで受けられる「ワンストップ特例制度」を利用した場合は、住民税決定通知書に記載された寄附金税額控除額(申告特例控除額を含む)が、「ふるさと納税額-2000円」とおおむね一致しているか確認しましょう。
確定申告をした場合は、住民税の控除額に加え、所得税で還付された金額も含めて確認する必要があります。
ふるさと納税の“控除漏れ”が起こる原因とは
ふるさと納税の控除が住民税決定通知書に反映されていない場合、申請手続きの不備や制度の利用条件を満たしていないことが考えられます。
ワンストップ特例制度は寄付先が5か所以内の自治体の場合に限られ、6自治体以上へ寄付した場合は確定申告が必要です。また申請した後に医療費控除などで確定申告を行った場合は特例が無効となり、改めて寄付金控除のために確定申告が必要です。
まれに自治体間の情報連携に不備が生じ、控除が反映されない事例も報告されています。控除漏れが疑われる場合は自治体へ確認し、状況によっては還付申告や更正の請求などの手続きで対応できる場合があります。
まとめ
ふるさと納税は、返礼品や税額控除などメリットが多々あります。ただし、控除を受けるには条件があり、確定申告をした場合とワンストップ特例制度を利用した場合で控除の反映方法も異なります。
条件を外れると控除を受けることができなくなったり、再度、確定申告が必要になったりすることもあります。返礼品だけでなく、制度の仕組みや条件にも目を向けて賢くふるさと納税を活用しましょう。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト よくわかる!ふるさと納税
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ 税金の控除について
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税の流れ ふるさと納税ワンストップ特例を申請する方の場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
