《所得税・地方税法改正案》で「手取り」がアップするって本当?ひとり親世帯や子育て世帯への支援も拡充!NISA拡充や通勤手当の見直しも

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《所得税・地方税法改正案》で「手取り」がアップするって本当?ひとり親世帯や子育て世帯への支援も拡充!NISA拡充や通勤手当の見直しも
物価高が続く中、最も気になるのが私たちのお財布事情です。第221回国会にて提出された「所得税法等の一部を改正する法律案」および「地方税法等の一部を改正する法律案」が成立しました。
 
今回の税制改正では、日々の生活に直結する見直しが多く盛り込まれています。これらの法律が私たちの「手取り」や「家計」にどのような影響を与えるのか、わかりやすく解説します。
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基礎控除と給与所得控除の引き上げで手取りがアップ

今回の改正の大きなポイントは、所得税と住民税における控除額の引き上げです。所得税は、収入から経費や各種控除を差し引いた「課税所得」に対してかかります。控除とは、税金を計算するときに収入から差し引ける金額のことです。
 
控除額が増えれば課税所得が小さくなります。その結果、支払う税金が減り、手取りが増える仕組みです。
 
物価上昇に対応するため、2年ごとに物価上昇に連動して控除額を引き上げることが決まりました。具体的には、所得税の基礎控除の額と給与所得控除の最低保障額が、それぞれ4万円引き上げられます。
 
さらに、中低所得者への配慮として、合計所得金額が489万円、給与収入で665万円相当以下の場合、基礎控除の上乗せ特例が42万円まで引き上げられます。あわせて、給与所得控除の最低保障額にも5万円を上乗せする特例が、令和8年分と令和9年分の2年間で設けられます。
 
会社員の場合、2026年12月の年末調整において、納税者一人あたり約3万〜6万円の減税が見込まれています。年末の手取り額が増える可能性があるため、家計にとってはうれしい見直しといえるでしょう。
 
また、地方税である個人住民税でも、給与所得控除の最低保障額が現行の65万円から74万円へ引き上げられます。この9万円の引き上げ額のうち5万円分は、令和9年度分の個人住民税から適用される2年間の時限措置です。
 

ひとり親世帯や子育て世帯への支援も拡充

家計の負担感が大きい子育て世帯やひとり親世帯に向けた支援も強化されています。
 
まず、所得税における「ひとり親控除」の控除額が、現在の35万円から38万円へ引き上げられます。ひとり親控除とは、一定の条件を満たすひとり親の税負担を軽くするための制度です。あわせて、個人住民税のひとり親控除額も、現行の30万円から33万円へ引き上げられる予定です。こちらは令和10年度分の個人住民税から適用されます。
 
また、マイホーム購入を検討している人には、住宅ローン控除の拡充も見逃せません。住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して家を購入した場合に、一定額を所得税などから差し引ける制度です。
 
今回の改正では、適用期限が2030年入居分まで5年間延長されます。さらに、既存住宅、つまり中古住宅の利活用を促すため、一定の既存住宅に係る借入限度額が引き上げられます。
 
子育て世帯に対しては、既存住宅であっても上乗せ措置が拡充されます。たとえば、省エネ性能の高い認定長期優良住宅などの場合、借入限度額が4,500万円となります。中古住宅の購入を検討している子育て世帯にとっては、住宅選びの選択肢が広がる内容といえるでしょう。
 

NISA拡充や通勤手当の見直しで家計の選択肢が広がる

資産形成の面でも、注目したい変更があります。これまでNISAは18歳以上が対象でしたが、一定の投資信託を対象とする「つみたて投資枠」に限り、対象年齢が拡大されます。
 
これにより、2027年以降は0歳から17歳でもNISA口座の開設が可能になります。年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。子どもの将来の教育資金などに向けた、長期的な資産形成の選択肢が広がります。
 
ただし、NISAは利益が非課税になる制度であり、元本が保証される制度ではありません。子どもの教育資金として使う場合でも、必要になる時期が近いお金をすべて投資に回すのは慎重に考える必要があります。長期で使わないお金を、無理のない範囲で積み立てることが大切です。
 
また、日々の通勤費にも変化があります。マイカーで通勤している会社員の場合、距離に応じて定められている通勤手当の非課税限度額が、数百円から3万円程度引き上げられます。
 
通勤手当は、一定額までは所得税がかからない扱いになっています。非課税になる額が増えれば、その分の所得税がかからなくなるため、手取りの増加につながります。特に地方在住で車通勤をしている人にとっては、家計への影響を感じやすい見直しになるでしょう。
 
一方で、高所得者層への課税は強化されます。所得税では、極めて高い水準の所得を得ている人に対する負担の適正化措置が見直されます。基準所得金額からの控除額が、現在の3.3億円から1.65億円へ引き下げられ、適用される税率も22.5%から30%へ引き上げられます。
 
全体としては、物価高の影響を受けやすい中低所得層や子育て世帯を支えつつ、非常に高い所得がある人には一定の負担を求める内容といえます。
 

まとめ

今回の所得税法および地方税法などの改正は、物価高に直面する私たちの家計にとって、基礎控除や給与所得控除の引き上げによる手取りアップが期待できる内容です。
 
会社員の場合、年末調整で減税効果を実感できる可能性があります。また、ひとり親控除の引き上げ、住宅ローン控除の延長、子ども向けNISAの拡充、マイカー通勤者の非課税枠見直しなど、暮らしに関わる変更も多く含まれています。
 
税制の仕組みは難しく感じるかもしれませんが、知っているかどうかで家計の余裕は変わります。自分に関係する制度を確認し、年末調整や確定申告、住宅購入、資産形成に上手に活用していきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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