友人から「住民税非課税世帯だと医療費や介護保険料も安くなる」と聞きましたが、他にも何かメリットがあるのでしょうか? 反対にデメリットもあれば教えてほしいです。

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友人から「住民税非課税世帯だと医療費や介護保険料も安くなる」と聞きましたが、他にも何かメリットがあるのでしょうか? 反対にデメリットもあれば教えてほしいです。
ご友人がおっしゃる通り、住民税非課税世帯だと医療費や介護保険料が安くなります。それ以外にも軽減措置を受けられるものがあります。
 
本記事では、住民税非課税世帯になる所得基準、メリットおよびデメリットについて解説します。
堀江佳久

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

住民税非課税世帯になる所得基準とメリット

住民税非課税世帯とは、世帯全員の住民税が非課税となっている世帯のことです。住民税非課税世帯となるための所得基準が設定されていますので、その基準(目安)とメリットについて解説します。
 

1. 所得基準(目安)

基本的には、下記計算式で算出された前年の所得金額を下回る世帯が対象となります。ただし、住んでいる自治体によって変わる場合がありますので、詳細は、各自治体に問い合わせする必要があります。
 
所得金額※1≦35万円(基本額)×世帯人員数+10万円+21万円(加算額※2)
 
※1:給与所得者の場合、収入金額から給与所得控除を引いた後の金額
※2:同一生計配偶者または扶養親族を有する場合のみ加算されます
 
なお、生活保護を受けている人や障害者や未成年者、寡婦・ひとり親で所得が一定以下の世帯についても、上記基準とは別に対象となります。詳しくは、お住まいの自治体へ問い合わせをしてください。
 

2. メリット

(1)住民税非課税世帯を対象とした給付金を受け取ることができます。
(2)国民健康保険加入者は、所得に応じて保険料の軽減を受けられる場合があります。また、自治体によっては、災害や失業、収入の急減などの事情がある場合に、保険料の減免を受けられることもあります。
(3)国民年金保険料の全額、または一部の免除を受けられる場合があります。
(4)高額療養費制度の自己負担限度額が低く設定されています。なお、高額療養費制度とは、月内の自己負担額が一定額(自己負担限度額)を超えると、超えた分が払い戻される仕組みをいいます。
(5)全世帯の3~5歳児の幼稚園、認可保育所、認定こども園などの利用料が無償化の対象ですが、住民税非課税世帯は0~2歳児も無償化の対象になります。
(6)高校生がいる世帯は、「高校生等奨学給付金」を利用できます。さらに要件を満たせば「高等教育の修学支援新制度」、いわゆる大学無償化制度も利用できます。
(7)介護保険料の減免や、介護サービス利用時の自己負担軽減を受けることができます。
(8)障害福祉サービスの利用者負担上限月額が、0円に設定されています。
 

住民税非課税世帯になるデメリット

これまでみてきたように住民税非課税世帯には、多くのメリットがみられますが、次のようなデメリットもしくは留意点があります。
 
1. 将来受け取れる年金額が少なくなる
国民年金保険料の免除を受けた期間がある場合は、保険料を全額納付した場合に比べて、将来受け取れる老齢基礎年金額が少なくなります。
 
2. 収入増やキャリア形成の機会を失う
非課税世帯の基準を超えないように収入をセーブする働き方をしてしまうと、スキルアップや収入増の機会を失うことになりかねません。
 
3. ローン審査などで不利になる場合がある
ローン審査では収入や雇用形態、信用情報などが確認されるため、収入が低い場合は希望額を借りられない可能性があります。
 
4. 制度変更による対象外のリスク
非課税の基準や非課税世帯を対象として各種給付金などの優遇措置は年度ごとに見直されます。したがって、去年は対象だったからといって、毎年必ず対象になるとは限らないので留意が必要です。
 

まとめ

住民税非課税世帯になると住民税の負担がなくなり、医療や保険料、教育、福祉などの面で優遇措置を受けることができます。一方、将来を考えると、国民年金保険料の免除によって将来の年金額が少なくなる可能性や、収入を抑えることでキャリア形成の機会を逃す可能性などの留意点もあります。
 
したがって、優遇されるからといって安易に住民税非課税世帯となるような働き方をするのではなく、デメリットも十分留意しながら、ご自身のライフプラン全体を考え、慎重に検討をする必要があります。
 

出典

総務省 これまでの個人住民税の主な改正について(令和3年度第1回)
江戸川区 「住民税非課税世帯」とは
 
執筆者 : 堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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