3月に定年退職した父に、年間「17万円」の住民税の納付書が届いたそうです。最後の給料からまとめて引かれていたはずなのに、なぜまた支払いが必要なのでしょうか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
3月に定年退職した父に、年間「17万円」の住民税の納付書が届いたそうです。最後の給料からまとめて引かれていたはずなのに、なぜまた支払いが必要なのでしょうか?
定年退職した後に住民税の納付書が届き、「最後の給与から天引きされていたはずなのに、なぜまた支払う必要があるのだろう」と疑問に感じる方もいるかもしれません。
 
実は、住民税は前年の所得を基に計算されるため、退職後にも支払うことがあります。
 
本記事では、定年退職後も住民税を支払う理由や納付方法の違い、退職後にかかる税金について解説します。定年退職後に住民税の納付書が届く理由を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

定年退職後に住民税の納付書が届くのはなぜ?

定年退職後に住民税の納付書が届くのは、住民税が前年1年間(1月1日〜12月31日)の所得を基に計算される税金だからです。例えば、2026年3月に退職した場合でも、2025年中の給与所得に対する住民税は納める必要があります。
 
住民税は、「所得割」と「均等割」の2つで構成されています。所得割は前年の所得に応じて決まり、税率は原則10%です。一方、均等割は所得にかかわらず一定額を負担する仕組みとなっています。
 
前年の収入が多いほど住民税も高くなるため、退職後に「思った以上に税金が高い」と感じるかもしれません。退職後は収入が減る一方で支払いが続くため、事前にある程度の資金を準備しておくと安心でしょう。
 

定年退職後の住民税の納付方法

住民税の納付方法には、「特別徴収」と「普通徴収」の2種類があります。
 
会社員として働いている間は、原則として勤務先が毎月の給与から住民税を差し引いて自治体へ納める特別徴収で納めています。そのため、納付手続きを自分でする必要はありません。
 
一方、退職後は給与から住民税が引かれなくなるため、多くの場合は自治体から送られてくる納付書で支払う普通徴収へ切り替わります。普通徴収では、年4回(通常は6月・8月・10月・翌年1月)に分けて納めるか一括納付するかを選べます。
 
また、1月から5月までに退職した場合は、5月分までの住民税が退職時の給与や退職金からまとめて徴収されることが一般的です。ただし、6月以降に課税される新年度分の住民税は別扱いとなるため、後日納付書が届き、自分で支払わなければいけません。
 
なお、65歳以上で一定の条件を満たす公的年金受給者は、住民税が年金から天引きされる「年金特別徴収」の対象となる場合があります。
 

定年退職後にかかる税金

定年退職後は、さまざまな税金が発生します。収入が減る一方で支払いが続くため、退職前にどのような税金がかかるのかを把握しておくことが大切です。
 
まず、所得税は退職金や公的年金、再就職後の給与などに課税されます。ただし、退職金には「退職所得控除」が適用されるほか、退職所得はほかの所得と分けて計算されるため、税負担が軽減される仕組みです。
 
住民税は前年の所得を基に計算されるため、退職後に収入が減っても前年の所得が多ければ住民税の負担が続きます。ただし、所得が一定額以下の場合は非課税となるケースもあります。
 
また、自宅や土地を所有している方は固定資産税も毎年納めなければいけません。さらに、自動車を所有している場合は自動車税の支払いも必要です。
 
このように、定年退職後は住民税だけでなく、所得税や固定資産税、自動車税などの支払いが発生する可能性があります。退職後の生活資金に余裕を持たせるためにも、支払いが必要な税金をあらかじめ確認し、計画的に準備しておきましょう。
 

定年退職したのに住民税の納付書が届くのは、住民税が前年の所得を基に算出されるから

定年退職後に住民税の納付書が届くのは、住民税が前年の所得を基に計算される仕組みだからです。そのため、退職して収入が減っても、前年の所得に応じた住民税を納める必要があります。
 
また、退職後は住民税の納付方法が給与天引き(特別徴収)から自分で納める普通徴収へ変わるケースもあるため、納付時期や支払い方法を確認しておくことが大切です。
 
なお、3月の退職時に給与や退職金から差し引かれた住民税と、新たに届いた納付書の住民税は、対象となる年度が異なる可能性があります。退職時に引かれた分は前年度分の残額、6月以降に届く納付書は新年度分の住民税であるケースもあるため、納付書の年度や対象期間を確認しておきましょう。
 
さらに、退職後は住民税に加えて、所得税や固定資産税、自動車税などがかかる場合もあります。定年後の家計を安心して管理するためにも、退職後にも支払いが必要となる税金を事前に把握し、余裕を持った資金計画を立てておきましょう。
 

出典

総務省 個人住民税
東京都主税局 個人住民税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE