パート収入を少し増やしたら、住民税非課税世帯ではなくなるかもと不安です。“数万円の収入増”で給付金や保険料が変わることがあるのでしょうか?

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パート収入を少し増やしたら、住民税非課税世帯ではなくなるかもと不安です。“数万円の収入増”で給付金や保険料が変わることがあるのでしょうか?
厚生労働省の「令和4年国民生活基礎調査」によると、総世帯のうち住民税非課税世帯の割合は24.2%とのことです。総世帯のうち、実に4世帯に1世帯が住民税非課税世帯となっています。単純に捉えると年収が低い世帯が対象となりますので、生活を支えるとの観点から、さまざまな公的支援策が用意されています。
 
本記事では、住民税非課税世帯を対象とする優遇措置などについて確認していきます。
高橋庸夫

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

住民税非課税世帯とは?

住民税非課税世帯とは、一般的に世帯全員の住民税が一切課税されていない世帯です。前年の所得金額が各自治体の定める基準を下回る場合などに、住民税の納税義務が免除されます。例えば、単身世帯で給与収入が一定以下の場合や年金収入のみの高齢者世帯で住民税が非課税になることがあります。
 
一例として、公的年金のみの単身者の場合、65歳以上は年収155万円以下、65歳未満は年収105万円以下が目安となります。ただし、配偶者など扶養親族がいる場合には基準額が変動しますので、具体的な対象となる条件等については、お住まいの市区町村の窓口やホームページ等で確認するようにしましょう。
 

住民税非課税世帯を対象とする主な優遇措置

住民税非課税世帯に認定されると、さまざまな公的支援の対象になります。ただし、公的支援を受ける場合に申請の必要や、各自治体独自の制度を設けている場合もあるため、常にお住まいの地域の情報を収集しておくことが重要となります。住民税非課税世帯が利用できる主な優遇措置には、次のようなものがあります。
 
(1)各自治体独自の給付金など
最近は、物価高対策や子育て支援などを目的とした、現金給付やスマホアプリなどの決済サービスを利用したポイント還元などが実施されています。自治体ごとに申請手続きが必要な場合や期間が限定される場合もあるので、忘れずに確認しましょう。
 
(2)高額療養費の自己負担上限額の優遇
高額療養費制度は、1ヶ月に支払った医療費の自己負担分が一定の上限を超えた場合に、その超過分の払い戻しを受けられる制度です。
 
例えば、70歳未満で年収156万円~約370万円の方の上限額が5万7600円であるのに対して、住民税非課税世帯の場合には3万5400円に軽減されます。さらに、自治体によっては、子どもの医療費助成や予防接種費用の減免など、独自の支援制度を設けているケースもあります。
 
(3)国民年金、国民健康保険の減免措置(後期高齢者医療制度を含む)
国民年金保険料は、申請により全額または一部について支払いの免除を受けることができます。そして、免除期間の保険料については、一定期間内であれば後に追納することも可能です。
 
また、国民健康保険料についても、申請することで保険料の減免を受けることができます。基本的には、前年の所得に応じて保険料が決定されますので、具体的な減免額等に関してはお住まいの市区町村役場に確認しましょう。
 
(4)介護保険の負担軽減
申請することで、65歳以上の人が支払う介護保険料が軽減されたり、介護サービスを利用するときの自己負担額が抑えられたりする場合があります。また、高額介護サービス費の上限額も通常より減額され、月々の負担額の軽減につながります。
 
(5)教育費の負担軽減
保育料の無償化について、通常は3歳から5歳児が対象となりますが、住民税非課税世帯は0歳から2歳児も対象となります。また、高等教育の修学支援新制度についても、授業料減免や給付型奨学金(返済不要)を受け取れる場合があります。
 
その他、障害福祉サービスに関する利用料の免除制度なども利用できる場合があります。
 
また、令和8年度以降において導入を検討している、「給付付き税額控除」の制度に関しても影響があるものと予定されています。
 

まとめ

住民税非課税世帯は、年金収入のみの高齢者世帯のみならず、何かしらの理由で収入が減少してしまった現役世帯も対象となる場合があります。生活に直結する医療費や国民健康保険料などは少し長い目でみても世帯全体の支出削減に大きな影響があるでしょう。
 
申請漏れや支援制度を知らないために利用できる支援を逃してしまうことはもったいないので、まずは、お住まいの市区町村の窓口やホームページなどで確認してみましょう。
 

出典

厚生労働省 令和4年国民生活基礎調査 所得・貯蓄
厚生労働省保険局 高額療養費制度の見直しについて(概要)
 
執筆者 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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