3月末で退職し、5月から新しい会社に勤めています。6月になって市役所から住民税の納税通知書が自宅に届きました。会社員なのに給与天引きではないのですか?

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3月末で退職し、5月から新しい会社に勤めています。6月になって市役所から住民税の納税通知書が自宅に届きました。会社員なのに給与天引きではないのですか?
A子さんは3月に退職し、求職活動の後5月から新しい職場で働き始めました。6月に入り新しい職場にも慣れてきたところです。そんな時に、市役所から自宅に住民税の納税通知書が送られてきました。会社員は給与天引きではないの?
林智慮

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

住民税は前年の所得を基に確定する

住民税(市民税、県民税、森林環境税)は、前年(1月1日から12月31日)1年間の所得に基づき、今年納める税額が算出され、6月に住民税額決定通知書が納税義務者に送付されます。普通徴収または特別徴収により納付します。
 
普通徴収は、決定された住民税額を翌年6月・8月・10月・翌年1月の4回に分けて徴収します。納税通知書を受け取った本人が納期内に納付します。
 
特別徴収は、決定された住民税額を翌年6月から翌々年5月まで12回に分割され、毎月の給与から天引きして徴収されます。徴収額決定通知書(特別徴収義務者用)が事業者に送付され、事業者は通知書に従い従業員の給与からその月分の住民税額を天引きで徴収し、徴収した住民税を事業者が納付します。
 

退職時期による住民税の取り扱い

もし、退職する場合、決定済みの住民税退職する月により取り扱いが異なります。
 
1月1日から4月30日の間に退職する場合、退職月以降は給与から天引きすることができないため、退職月の給与等から5月分までの住民税を天引きします。例えば3月に退職する場合、4月と5月の給与から天引きすることができなくなるため、3月分に併せて4月分・5月分も一括して徴収されます。
 
一方、6月1日から12月31日までに退職した場合は、未徴収税額分は普通徴収になります。例えば12月末で退職する場合は、翌月1月の普通徴収です。特別徴収と比べ納税額が多くなるため納税資金の準備をしておくとよいでしょう。
 
ただし、給与や退職手当から一括徴収することを申し出た場合や、転職後の会社が決定しており特別徴収の申し出をしている場合を除きます。
 

特別徴収を転職先に引き継ぐ方法

退職した翌月すぐに次の勤務先に入社する場合は、特別徴収を転職先に継続させることができますが、特別徴収を継続するには手続きが必要です。自動的に継続はしません。
 
従業員の転職・退職で異動があったら、事業者は市民税課に「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を提出します。
 
転職先が決まっていて、転職先でも特別徴収を希望する場合は、退職時に「住民税の特別徴収を転職先でも継続したい」ことを事業者に伝え、徴収済額や新しい勤務先等の必要な事項を記載した「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を受け取り、転職先の事業者に提出します。転職先の事業者は、市民税課に提出します。
 
退職前に転職先が決まっていても、特別徴収の継続をしたいと事業者に言わなかった場合、事業者は移動の事由を退職とした「退職給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を市民税課に提出して終了します。この場合、特別徴収の継続先がないため、普通徴収に切り替わります。A子さんは、まさにこの状態でした。
 
しかし、普通徴収の納税通知書が届いてしまっても、年度の途中で普通徴収から特別徴収に切り替えることは可能です。希望する場合は早めに事業者に相談しましょう。
 

まとめ

転職先でも住民税の特別徴収を希望する場合は、退職時に、転職先でも特別徴収を希望する旨を伝え、必要事項が記入された「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を受け取り、転職先へ提出する必要があります。いったん普通徴収になっても、期限内に転職先へ申し出ることで、特別徴収に切替えが可能です。
 

出典

岐阜市ホームページ
 
執筆者 : 林智慮
CFP(R)認定者

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