夏に「ボーナス60万円」出たので、家族4人で「12万円」の“ディズニー旅行”を計画! でも手取りは「47万円」で“旅行代まるまる”が税金で消えました…何がそんなに引かれたのでしょうか?
賞与からは何が、いくら引かれているのでしょうか。本記事では、2026年度の料率をもとに、60万円のボーナスの中身を計算式で確かめていきます。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
ボーナスから引かれるのは保険料と所得税
給与と同じように、賞与からも社会保険料と所得税が引かれます。内訳は健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、そして所得税です。
意外に思われるのが、住民税は引かれない点かもしれません。住民税は前年の所得をもとに税額が決まり、毎月の給与から少しずつ引かれるしくみです。賞与の月だけ増えることはありません。
なお、社会保険料は1000円未満を切り捨てた「標準賞与額」をもとに計算します。ちょうど60万円なら、そのまま60万円が対象です。
社会保険料はいくら引かれる?
東京都の会社員で、40歳以上のモデルで計算します。
全国健康保険協会(協会けんぽ)東京支部の2026年度の健康保険料率は9.85%、介護保険料率は1.62%です。合わせた11.47%を会社と折半するため、本人の負担は5.735%になります。
60万円×5.735%=3万4410円(健康保険料と介護保険料)
2026年4月分からは、子ども・子育て支援金として0.23%が加わりました。こちらも折半で0.115%です。
60万円×0.115%=690円(子ども・子育て支援金)
厚生年金保険料率は18.3%で、折半すると9.15%です。
60万円×9.15%=5万4900円(厚生年金保険料)
雇用保険料は、一般の事業なら2026年度の本人負担が0.5%になります。
60万円×0.5%=3000円(雇用保険料)
4つを合わせると9万3000円です。
所得税は「前月の給与」で決まる
賞与の所得税は、前月の給与をもとに税率が決まります。国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に、前月の社会保険料等を引いたあとの給与と、扶養親族等の数を当てはめる形です。
扶養親族等が3人(配偶者と子ども2人)で、前月の社会保険料等控除後の給与が38万円なら、税率は6.126%になります。
かける相手は、賞与から社会保険料を引いたあとの金額です。
60万円から9万3000円を差し引く=50万7000円
50万7000円×6.126%=3万1058円
引かれた額を合計してみましょう。
9万3000円+3万1058円=12万4058円
60万円から12万4058円を差し引く=47万5942円
手取りは47万5942円。旅行代の12万円とほぼ同じ額が引かれた計算になります。
40歳を境に手取りが変わる
39歳までは介護保険料がかかりません。健康保険料は9.85%の折半で4.925%です。
60万円×4.925%=2万9550円
社会保険料の合計は8万8140円になり、所得税の計算も変わります。
60万円から8万8140円を差し引く=51万1860円
51万1860円×6.126%=3万1356円
手取りは48万504円で、40歳以上との差は4562円です。介護保険料そのものは4860円ですが、その分だけ所得税の計算対象が増えるため、手取りの差はやや小さくなります。
まとめ
額面60万円の賞与からは、社会保険料が9万3000円、所得税が3万1058円、合わせて12万4058円が引かれ、手取りは47万5942円になります。東京都・40歳以上・扶養親族等3人のモデルでの計算です。
引かれる割合はおよそ2割です。賞与で旅行を計画するなら、額面ではなく8割ほどを目安に見積もっておくとよいでしょう。
出典
全国健康保険協会 令和8年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます
厚生労働省 令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内
国税庁 令和8年分 源泉徴収税額表
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
