ハワイ旅行中に子どもが体調を崩し、医療費で合計「20万円」の請求に…。夫は「海外旅行保険に入っておけばよかった」と後悔していますが、全額自己負担した治療費は“医療費控除”の対象になるのでしょうか?
さらに、加入している健康保険の「海外療養費」の支給対象となる場合は、申請によって医療費の一部が支給される可能性があります。
本記事では、現地通貨(米ドル)から日本円への換算ルールや申告時の注意点など、実用的な知識を分かりやすく解説します。
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目次
ハワイで支払った医療費も「医療費控除」の対象になる?
ハワイ旅行中に子どもが体調を崩して病院にかかり、合計20万円もの医療費が発生してしまうと、予想外の高額請求に戸惑ってしまうのも無理はありません。しかし、海外で支払った医療費であっても、一定の要件を満たせば確定申告で「医療費控除」を受けられます。
所得税法上、医療費控除の対象となる医療費は日本国内でかかったものに限定されていません。
所得税の居住者(国内に住所を有し、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人)に該当する方が、居住者として所得税の納税義務がある期間に海外の病院や医師に対して支払った治療費・診察費も、国内での医療費と同様に医療費控除の対象として申告することができます。
ただし、美容を目的とした整形手術や、予防的な健康診断・人間ドックなどを主たる目的とした費用は、原則として対象外となります。
確定申告時には現地の医療機関で発行された領収書や診療明細書が証明書類として必要になりますので、捨てずに大切に保管しておきましょう。
現地支払額を日本円換算するルールと「支払日の為替レート(TTM)」の計算方法
ハワイの病院で医療費を支払った場合、現地通貨である「米ドル」での決済となります。そのため、確定申告で医療費控除を受ける際には、外国通貨で支払った金額を日本円に換算して算出する必要があるのです。
国税庁によると、外国通貨で支払った医療費は「その支払いを行った日」における外国為替の電信売買相場の仲値(TTM)を用いて日本円に換算します。
例えば、現地で1500ドルの医療費を支払った際、支払日当日のTTMレートが1ドル=150円であった場合、日本円換算で22万5000円を医療費控除の対象額として計算することになります。クレジットカード利用明細の換算レートではなく、支払日当日の公表レート(TTM)を参照するのが原則です。
確定申告前に確認! 「海外療養費制度」で給付を受けた場合の医療費控除の計算ポイント
民間会社の海外旅行保険に加入していなかった場合でも、日本の公的医療保険(健康保険や国民健康保険など)に加入していれば「海外療養費制度」を利用して給付を受けられる可能性があります。
これは、海外で急な病気やけがにより受診した場合、帰国後の申請により、日本国内で同様の治療を受けた場合の保険診療基準に基づいた額(海外で実際に支払った金額のほうが低いときはその額)から自己負担分を除いた金額が払い戻される制度です。
医療費控除を計算する際は、支払った医療費の総額から、保険金や海外療養費などで補てんされた金額を差し引く必要があります。例えばハワイで発生した20万円相当の医療費に対し、海外療養費として12万円の給付を受けた場合、医療費控除の対象となる自己負担額は差し引き後の8万円として計算します。
まとめ
ハワイ旅行中の受診で支払った医療費についても、一定の要件を満たせば、医療費控除や海外療養費の対象となり、負担を軽減できる場合があります。まずはご自身が加入している健康保険の海外療養費制度に申請し、公的給付金を受け取れるか確認することが大切です。
そのうえで、海外療養費として支給された金額を支払った医療費から差し引き、医療費控除の対象となる金額を計算して確定申告を行います。海外で高額な医療費を支払った場合は、海外療養費と医療費控除それぞれの要件を確認し、利用できる制度がないか確認するとよいでしょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1122 医療費控除の対象となる医療費 海外旅行先で支払った医療費
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2875 居住者と非居住者の区分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
