共働き「年収150万円」の妻が「ふるさと納税、私の名義でまとめといたよ」と“8万円分”申し込み→「年収600万円」の夫の住民税が1円も安くならず絶望…7万円以上が“自己負担”に!? 注意点を確認

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共働き「年収150万円」の妻が「ふるさと納税、私の名義でまとめといたよ」と“8万円分”申し込み→「年収600万円」の夫の住民税が1円も安くならず絶望…7万円以上が“自己負担”に!? 注意点を確認
ふるさと納税は、夫婦のどちらかがまとめて申し込めばよい、と考えている人もいるのではないでしょうか。
 
妻が家族の分をまとめて8万円を寄附し、返礼品も届いたのに、翌年になっても夫の住民税は1円も安くならなかった、というケースです。ここでは、年収150万円の妻の名義で8万円を寄附した場合に、いくらが自己負担になるのかを計算式で確かめます。年収600万円の夫の名義で申し込んでいた場合との差もあわせて見ていきましょう。
高橋祐太

2級ファイナンシャルプランナー技能士

なぜ妻の名義だと、夫の住民税は安くならないのか

ふるさと納税は、自治体への寄附です。国税庁は、寄附金控除について、納税義務者である居住者本人が特定寄附金を支出した場合に適用できるものだと説明しています。妻の名義で支払った寄附金は、夫の確定申告で寄附金控除を適用することはできません。
 
つまり、控除されるのは申し込んで支払った人の所得税と住民税だけです。妻の名義で申し込んだのであれば、動くのは妻の税金です。夫の住民税は、寄附をしていないときと変わりません。
 
もう1つの壁が、控除の上限です。総務省によると、住民税から引かれる特例分には上限があり、住民税所得割額の2割を超えると、2000円を除いた全額は控除されなくなります。つまり、上限はその人が納めている税額で決まります。
 

妻の名義で8万円を寄附すると、いくらが自己負担になるのか

年収150万円で社会保険に加入している場合、妻が納める住民税の所得割額は年1万円ほどです。この金額をもとに計算すると、次のようになります。

・8万円-2000円=7万8000円(自己負担の2000円を除いた額)
・7万8000円×10%=7800円(住民税の基本分)
・1万円×20%=2000円(住民税の特例分)
・7800円+2000円=9800円(戻ってくる合計)
・8万円-9800円=7万200円(自己負担)

所得税からの控除は0円です。年収150万円では所得税がかからず、引く先の税額がないためです。
 
妻の名義で全額が戻る寄附額は、4200円ほどが限度になります。8万円を寄附しても戻るのは9800円で、残りの7万200円は自分で負担することになります。返礼品は届いているものの、税金は1万円も減っていない計算です。
 

夫の名義で申し込んでいたら、自己負担はいくらだったのか

年収600万円の会社員であれば、住民税の所得割額は年30万円ほどです。同じ8万円を夫の名義で寄附した場合は、次のようになります。

・7万8000円×10%=7800円(住民税の基本分)
・30万円×20%=6万円(住民税の特例分)
・7万8000円×10.21%=7964円(所得税からの控除)
・7800円+6万円+7964円=7万5764円(戻ってくる合計)
・8万円-7万5764円=4236円(自己負担)
・7万200円-4236円=6万5964円(名義による自己負担の差)

10.21%は、所得税の税率10%に復興特別所得税を加えた率です。夫の名義で全額が戻る寄附額は7万6000円ほどで、8万円はこれをわずかに超えます。それでも、自己負担は4236円です。
 
申し込んだあとに名義を変えられるかどうかは、寄附先の自治体によって扱いが異なります。まずは寄附先に問い合わせ、年内に追加で寄附する分は、税金を多く納めているほうの名義で申し込むとよいでしょう。
 

まとめ

ふるさと納税の控除は、申し込んで支払った人の税金からしか引かれません。妻の名義で申し込めば、夫の住民税は動かない仕組みです。年収150万円の妻の名義で8万円を寄附すると、戻るのは9800円です。自己負担は7万200円になります。
 
夫婦で分けるときは、それぞれが納めている住民税の所得割額を住民税の決定通知書で確かめ、上限の範囲に収まるように名義と金額を決めるとよいでしょう。
 

出典

国税庁 令和7年分確定申告書等作成コーナー 妻名義で寄附をした場合
 
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

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