最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.12.01
資産運用

そもそも、投資信託とは?…FPも、きっと、ここまでは教えてくれない

確定拠出年金制度の利用者の幅が拡大し、さらに「つみたてNISA」が始まったことで、多くのFPが投資信託を推すようになりました。今回は、私が考える投資信託の特徴についてお話します。
 
なお、本稿では、投資信託の中でも上場している商品(ETF、ETN、J-REIT)は除くことにします。
 
大泉稔

執筆者:

Text:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

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大泉稔

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Text:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

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そもそも投資信託とは?…FP的なおさらい

多くのFPが、次の3点を挙げるでしょう。
 
☆分散投資
☆少額から投資可能
☆プロに任せることができる
 

投資信託における分散投資とは?

投資信託は株式・債券・不動産・コモディティなどの、異なる複数の資産をワンパッケージにした金融商品です。
 
そして、パッケージにした資産の数は、少ないものだと15、多いものだと5000を超えます。
 

少額から投資可能

多くの銀行や証券会社などでは、1万円から投資信託に投資することができます。つみたてNISAでは、月々、最低5000円から投資することができる所もあります。
 

プロに任せることができる

投資信託の投資先、すなわち「どの資産で運用する」のかは、ファンドマネージャーといわれるプロに任せることができるのです。
 
以上、投資信託の特徴をFP的にまとめてみました。
 

投資信託の特徴…私なら、これらを挙げます

☆特定のテーマに沿った運用が可能
☆徹底した情報公開
☆貫かれた公平の原則
☆安心の「お役所のお墨付き」
☆「信託名義」を活かした運用
☆プロの活用
 
以上、順に見ていくことにしましょう。
 

特定のテーマに沿った運用が可能

「先進国」「インフラ」「AI」などのように、特定のテーマに沿った運用をすることが可能です。
 
「特定のテーマに沿った」ということは、ある意味、分散投資とは逆だと言えます。例えば、「AI」というテーマに沿った運用ですと、AI関連の株式に特化した、もとい偏った運用ということになります。
 
昨今のように、AIが注目され、ニュースになっていると期待値が高まるかも知れませんので、AIに特化した投資信託を選ぶ、ということになるでしょう。
 
AI関連の個別の株式を買うとなると、情報の収集や資金の面で難しいこともありますが、投資信託なら1万円からOKですし、AI関連の複数の株式がパッケージ化されています。
 

徹底した情報公開

投資信託に投資するときに手渡される、あるいはPDFで閲覧する目論見書。それに、年に2回以上発行される運用報告書。毎月、発行されるマンスリーレポート、さらに随時発行される請求目論見書など、投資信託は徹底した情報公開がなされています。
 
なお、上に挙げた○○書の全ては、投資信託に投資した人はもちろん、投資信託に投資していない人でも、インターネットなどにアクセスして入手することができます。
 
また、購入時手数料や信託報酬(運用管理費用)、それに信託財産留保額など、投資信託に掛かるコストも「○%」などと、目論見書に表示されています。銀行で販売されている一部の商品を除けば、生命保険のコストは明示されていないと思います。
 

貫かれた公平の原則

先述のように、投資信託に投資の有無にかかわらず、情報が公開されていますので、情報という面では公平が貫かれていると言えます。
 
また、投資信託に投資するときは「ブラインド方式」と言って、誰もが「基準価格が分からない状態」で投資することになります。投資した日の翌営業日か翌々営業日に、投資したときの基準価格が分かる仕組みになっています。
 
限られた情報を入手した人だけが有利に投資することができる、いわゆる「インサイダー取引」などが起こりえないようになっています。
 

安心の「お役所のお墨付き」

投資信託は、お客様に投資を募る前に、全てお役所に届け出ることになっています。
 
お役所から「NG」をもらってしまうと、日の目を見ることは無いわけです。そして、インターネットも含めて、投資信託を売っているのはお役所から番号をもらった証券会社(金融商品取引業者)か銀行(登録金融機関)なのです。
 
投資信託という金融商品も、売っている証券会社や銀行も、みんな「お役所のお墨付き」をいただいているのです。
 

信託名義を活かした運用

信託名義を活かした運用というと難しく聞こえてしまいますが、実は、これこそがまさに投資信託ならではのメリットなのです。
 
そもそも、投資信託に投資したお金は、全て信託銀行の名義(=信託名義)になります。その代わりに、投資信託に投資したお客様は「信託受益権」を得ることになるのです。
 
さて、信託名義になると、何が良いのでしょうか?例えば、読者の皆さまがお一人おひとりで個別の株式に投資する、円をドルに換えると、ケッコウな「手数料」が掛かります。それが、信託名義になると「手数料」は少額で済むのです。
 
ナゼか?投資信託は不特定多数の人に投資してもらって、何十億、何百億の資金を集め、一つの「信託名義」にするのです。なので、いわゆるボリュームディスカウントが働き、ローコストになり得るのです。
 

プロの活用

投資信託は、言うまでもなくプロが運用しています。
 
例えば、世界の株式を対象にした投資信託なら、さまざまな国にプロがいます。なので、まず時差の問題は解消しますね。そして、言語力と能力を活かして、現地の、世界の情報を集めます。
 
また、プロ同士が情報交換することもあります。個人ではおよそ不可能であろう国の株式や債券への投資も、プロなら容易に行うことができるのです。
 

投資信託のデメリット

投資信託にも、もちろんデメリットがあります。
 
・コストを負担しなければならない
投資信託には「2+1」のコストが掛かります。「2」とは購入時手数料と信託報酬、「+1」とは信託財産留保額のことです。それぞれについては、筆者の別稿で述べていますので、ご参照いただきたいと思います。
 
・優待が無い
投資というと、真っ先に株主優待を思い出す読者も多いと思います。しかし、投資信託は株主優待のような特典を設けていません。もっとも「優待よりも、しっかりと運用のパフォーマンスを上げてほしい」という方には、むしろ(優待がないことが)メリットかもしれませんね。
 
・リアルタイムな取引ができない
株式の取引は、それこそ「秒よりも速く」取引ができてしまうと言います。それほど極端でないにしても、株式は証券取引所の取引時間中は文字通り時々刻々と株価が動きます。
 
株式に比べ、投資信託の基準価格(=株価に相当)は証券会社の営業時間中、時々刻々と変化することはありません。投資信託の基準価格が付くのは1日当たり1回だけです。
 
・今日の基準価格が分かるのは今日では無い
投資信託は株式のようにリアルタイムで取引ができないどころか、今日の基準価格は今日ではありません。例えば、読者が(ご覧いただいているのが営業日だとして)今日、投資信託を買ったとしましょう。
 
「投資信託は、いくらで買えたのか」が分かるのは、翌営業日か翌々営業日なのです。つまり、投資信託は価格が変動(しかも損をする可能性のある)金融商品にも関わらず、価格が分からないまま買うことになるのです。
 
投資信託のデメリットを、筆者なりの見解で述べてみました。
 

まとめに代えて

投資信託というカタチの無い金融商品の特徴やメリットを、少しは感じていただけたと思います。一般的に挙げられる投資信託の特徴だけでなく、このような特徴もあるということを知っていただけたら幸いです。
 
Text:大泉稔(おおいずみ みのる)
株式会社fpANSWER代表取締役
 

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