最終更新日: 2019.06.14 公開日: 2019.05.23
資産運用

【相談】本当にオススメの資産運用なのか判断できるコツはありますか?

執筆者 : 野原亮

税制や制度、投資環境や相場環境。かつて、いくつかのキッカケにより、資産運用は徐々に普及しつつあります。個人型確定拠出年金iDeCoやNISA、つみたてNISAは特にインパクトがあるのでしょう。同時に、資産運用経験が少なくても基本的には誰でも、これらの制度の活用を語れる時代になりました。
 
その中で筆者が日頃気になっているのが、言葉の言い回しや表現の仕方です。その魅力的制度が本当にあなたにとって魅力的なのかを判断しなければいけないのは、もちろんあなたしかいません。
例えば、筆者のようなファイナンシャルプランナーが相手に何かをお伝えする際に、その制度の事実や特徴を、まずはそのまま伝えてあげる義務があります。ところが、そこに伝え方の興味深いカラクリが隠されています。
 
我々は何かを理解する際に、メリット・デメリットを知りたがりすぎます。自分にとって良いのか悪いのかをすぐには判断しにくいと思いこんでいるのか、最初に結論として「○」か「×」か相手に示しておいて欲しいと思ってしまうのかもしれません。本来であれば、事実や特徴をお伝えし、それがあなたにとって良いのか悪いのかの「判断基準」を教えてあげると良いと思うのです。
 
もしあなたが、投資初心者として誰かからアドバイスを受けるとしたら、この点に注目すると、本当にその相手が良い方法として紹介してくれているのか、わかりやすいキーワードがあります。今回はよくありそうな2つの事例をご紹介します。
 
 
野原亮

執筆者:

執筆者:野原亮(のはら りょう)

確定拠出年金相談ねっと認定FP

確定拠出年金創造機構代表
https://wiselife.biz/fp/rnohara/
現東証1部上場の証券会社に入社後、個人営業・株式ディーラーとして従事。口座残高が当初20万円のお客様が2,000万円になったことも。その後、営業マーケティング会社に転職。生涯担当顧客は1,000名超。 2016年に確定拠出年金専門のファイナンシャルプランナーとして開業。法人への企業型確定拠出年金制度の導入を中心に、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)制度の普及にも努めている。生活に密着したお金の話は「人生有限、貯蓄無限」と考え、公的年金や資産運用のアドバイスも。2017年、DVD「一人社長・夫婦経営の社長のための確定拠出年金」を出版
https://www.amazon.co.jp/dp/B073JFYMQV

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野原亮

執筆者:

執筆者:野原亮(のはら りょう)

確定拠出年金相談ねっと認定FP

確定拠出年金創造機構代表
https://wiselife.biz/fp/rnohara/
現東証1部上場の証券会社に入社後、個人営業・株式ディーラーとして従事。口座残高が当初20万円のお客様が2,000万円になったことも。その後、営業マーケティング会社に転職。生涯担当顧客は1,000名超。 2016年に確定拠出年金専門のファイナンシャルプランナーとして開業。法人への企業型確定拠出年金制度の導入を中心に、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)制度の普及にも努めている。生活に密着したお金の話は「人生有限、貯蓄無限」と考え、公的年金や資産運用のアドバイスも。2017年、DVD「一人社長・夫婦経営の社長のための確定拠出年金」を出版
https://www.amazon.co.jp/dp/B073JFYMQV

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60歳から「しか」引き出せない!?

iDeCoの制度説明でこんな表現を聞いたことがあるかもしれません。
 
・60歳から「しか」引き出せない
・60歳になら「ないと」引き出せない
 
この言い回しを聞くと、いつも思います。その人がこの制度を良い制度だと思って紹介してくれているのであれば、この表現は矛盾しているのではないかと。
 
また、デメリットを強調したいがためにこの言い回しをしているのであれば、本当はオススメしたいと思ってないのかもしれません。あるいは、重要事項をちゃんと説明したいと思い込みすぎているのか、不自然にデメリットとして強調しすぎているのかもしれません。
 
iDeCoを普及させたいと活動しているにも関わらず、このような表現を聞くと、いつも違和感を感じます。もしあなたがこのキーワードにピンときたら、ぜひ聞いてみてください。
 
本当にオススメですか?と。
 

バランスファンドは「幕の内弁当」みたいなもの!?

投資信託の中で、日本株やアメリカ株式オンリーではなく、様々な資産に幅広く投資しているもの。基本的には組入比率を調整してくれるもの。各資産がパッケージ化されたもの。これらを「バランスファンド」といいます。
 
その特徴を端的に表現したものとして、ご飯や肉・魚だけでなく、様々なおかずがちょっとずつバランス良く入っている「幕の内弁当」みたいなもの、と言われることがあります。伝え手が幕の内弁当が大好きな方なら、問題ないでしょう。
 
あなたならどう感じるでしょうか?もしあなたがこのキーワードにピンときたら、ぜひ聞いてみてください。
 
幕の内弁当がお好きなんですか?と。
 

言葉は思考を明確に表している

このように、説明段階で意識しているのか無意識なのか、ついつい流してしまいそうな言い回しや表現事例は、実はかなり多くあります。
 
・事実や特徴に伝え手の良否判断が混ざりこんでいるパターン
・わかりやすく例えたつもりが、違和感がある例えになってしまうパターン
 
あなたがお客さまとして話を聞く際に、このような一見些細な点に注目してみると、興味深い発見があるかもしれません。筆者自身もちゃんとできている自信があるわけではないのですが、やっぱり言葉は大切です。例えば「資産運用」という言葉ひとつとっても、ある人にとっては「ギャンブル」になり、ある人にとっては「貯蓄」になります。またある人にとっては「?」かもしれません。
 
伝え手が言葉を定義してあげることはとても大切ですし、聞き手も自分にとっての言葉を再定義することが非常に大事です。なぜなら、明確な行動は明確な思考によって支えられているからです。
iDeCoやつみたてNISAなどを活用し、なるべく長期にわたり、世界中の資産に分散投資したいという方であれば、ぜひ各キーワードにも注目していただきたいです。
 
当初立てたライフプランも資産形成も、なるべく計画からブレの無いように運用し続けるためには、知識を増やすだけでは不十分です。知識を追求しすぎる必要はありません。要点を把握することが重要なのは当然ですが、人脈や経験の蓄積により、徐々に思考を形作っていくことも必要です。取り返しのつかない年齢になって、後で「ダマされた!」というようなことにならないためにも。
 
将来のためにも様々な経験を積んでいって欲しいと願っています。
 
執筆者:野原亮(のはら りょう)
確定拠出年金相談ねっと認定FP
 



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