更新日: 2022.05.31 資産運用

相場はどうやって判断すればいいの? MACDとRSIを用いた投資判断の方法とは。

執筆者 : 重定賢治

相場はどうやって判断すればいいの? MACDとRSIを用いた投資判断の方法とは。
これまでテクニカルツールの「MACD」と「RSI」の使い方について、日経平均株価指数のチャートを見ながら確認してきました。テクニカル分析に用いるツールは、それぞれ単体ではなく、複合的に組み合わせて用いた方が分析の精度が比較的上がりやすいといえます。
 
今回は、MACDとRSIを組み合わせながら、どのように投資判断を見極めればいいのかお伝えしていきたいと思います。
 
※MACDとRSIの使い方については、過去の関連記事(『テクニカル分析でよく聞く「MACD」って、どうやって使うの』『投資でよく耳にする「RSI」。売り時・買い時はどうやって判断するの?』)をご覧いただけると幸いです。
 
重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

MACDとRSIのおさらい

MACDは、基本的に相場のトレンド、つまり、相場が上昇局面にあるのか、それとも下降局面にあるのかといった傾向を探るために用います。
 
使い方としては、MACDがMACDシグナルを下から上に交差するゴールデンクロスが出現しますと、相場は上昇局面に転換した可能性があると判断し、逆に、MACDがMACDシグナルを上から下に交差するデッドクロスが出現した場合、相場は下降局面に転換した可能性があると判断します。
 
一方、RSIは相場が割高なのか、割安なのかを見るためのテクニカル分析ツールです。RSIには50.00を中心に、上を70.00、下を30.00とした帯があり、50.00を上回ると割高感が出てきた、70.00を上回ると割高感が強い、逆に、50.00を下回ると割安感が出てきた、30.00を下回ると割安感が強いと判断します。
 

日経平均株価指数におけるMACDとRSIの見方

それでは、MACDとRSIを関連付けながら、日経平均株価指数の日足チャートを見てみましょう。
 

〇日経平均株価指数(日足)、MACD、RSI


 
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
 
上段にあるのが日経平均株価指数(日足)で、中段がMACD、下段がRSIです。
 
2020年3月、日経平均株価指数は、いわゆるコロナショックによる暴落に伴い底値をつけました。この時点におけるMACDを確認すると、日経平均株価指数の底入れ後、MACD(水色)がMACDシグナル(オレンジ色)を下から上に交差し、ゴールデンクロスが現れました。
 
RSIに目を移すと、日経平均株価指数が底入れした頃、RSIは割安感が強いとされる30.00を下回っていました。
このようなタイミングでは、買いが推奨されやすくなります。
 
一方、2020年6月、日経平均株価指数は、それまで続いていた上昇トレンドがいったん終わりを迎えましたが、この時は逆にMACDはデッドクロスを示し、RSIは割高感が強いとされる70.00を大きく上回りました。
こうしたタイミングでは、売りが推奨されやすくなります。
 
このように、MACDとRSIを関連させて使うと、相場の方向感や割高・割安感をより把握しやすくなり、その後の日経平均株価指数の動向をより探りやすくなります。
 

MACDとRSIを用いる際の投資判断の注意点

注意しておきたいことは、相場がもみ合っている状況にある時です。
 
相場のもみ合い局面の特徴は、方向感がなかなか定まらないことです。相場が上に行きたいのか、下に行きたいのか、方向感がなく、チャートでは相場は横にだらだらと展開していきます。
 
日経平均株価指数の日足チャートで確認すると、2020年6月以降、横に進んでいるのがもみ合い局面です。この時、MACDは長い期間、横向きに推移していました。また、RSIは50.0を中心に、ほとんど横ばいの動きを示しています。
 

〇日経平均株価指数(日足)、MACD、RSI


 
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
 
MACDは、なるべく低い位置でゴールデンクロスが現れ、なるべく高い位置でデッドクロスが現れることが、買い時、売り時のタイミングとされます。また、RSIでは30.00を下回ると買いシグナル、70.00を上回ると売りシグナルが点灯します。
 
相場がもみ合い局面にあるような時は、MACDは高い位置にも低い位置にも存在せず、また、RSIには強い割安感があるわけでも、強い割高感があるわけでもないため、売り買いの判断は極力避けるように心がける必要があります。
 

まとめ

MACDとRSIは、相場が極端な状況に傾いた時に、買い時なのか、売り時なのかを判断するのに役立ちます。裏を返すと、相場が中途半端にもみ合っているような局面では、無理して買いにいかない方がいい、売りにいかない方がいいと戒めてくれます。
 
MACDもRSIも、投資家にとっては重宝されるテクニカル分析ツールといえます。活用目的や特徴を理解した上で投資活動に役立てるようにしましょう。
 
次回は、MACDとRSIにおける「ダイバージェンス」という考え方についてお伝えしていきたいと思います。
 

出典

TradingView Inc. TradingView
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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