初めての投資プロジェクト② そもそも資産運用って何ですか?
配信日: 2017.04.07 更新日: 2019.08.07
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
「資産運用」って何ですか?
投資を始めたいと言って現れたMさん(30歳代の女性)から、「“資産運用”と“投資”は同じですか?」という質問を受けました。
資産運用には「貯蓄」と「投資」があります。どちらもお金を増やす方法ですが、「貯蓄」は貯めることを重視、「投資」は殖やすことを重視しています。積立定期預金は「貯蓄」の代表例です。毎月1万円積み立てれば、1年後には12万円貯まっています。投資は怖いという印象があるのは、運用成果が予測できない~つまり1年後12万円ではないからです。
積み立てた12万円が11万円に減ってしまうことをリスクと考えがちですが、金融の世界ではリスクとは「リターンの振れ幅」のことを指します。つまりリスク(振れ幅)の大きな商品は、大きく損をする可能性も高いですが、大きく得する可能性も高いということです。ざっくり分類すると、ローリスク・ローリターン商品:預貯金、ハイリスク・ハイリターン商品:株式と考えられます。
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リスクを小さくする方法はありますか?
リスクを小さくする方法~それは分散投資です。
まず、金融リスクには次のような4つのものがあると言われています。
① 信用リスク
「投資した会社が破たんしたので、株券が紙切れになった。」
「国の財政状態が良くないので、デフォルトが心配」
投資の対象になった国や会社そのものの信用度がリスクになります。
② 価格変動リスク
株式など価格が変動する商品は、買った時と売却した時の値段によっては、損失が出る場合があります。債券も途中で売却する場合は市場価格で売買されます。
時々により変動するので、売買のタイミングがポイントになります。
③ 為替変動リスク
外貨建ての金融商品は、為替レートの変動によって為替差益・差損が生じます。例えば米ドルベースでは利益が出ていても、購入時より円高の時になれば、手取りが減ってしまうことになります。勿論その逆なら、為替差益を得ることになります。
これも、売買のタイミングが重要です。
④ カントリーリスク
海外の商品を資産運用する場合、その国の信用リスクも注意が必要です。日本だけでなく、外国にも資産を分散することは大切ですが、カントリーリスクがあることを押さえる必要があります。
大きく分けると、「信用リスク」と「価格変動リスク」といえます。
このリスクを小さくするには
① 時間分散
一度に買わず、買うタイミング・売るタイミングを分ける。
② 銘柄の分散
国・業種・会社……一つに絞らず、投資対象を分ける。
③ 長期投資
短期的に値下がりする場面があっても、長期的に成長が期待されるのなら値上がりするはずなので、じっくり育てる。
Mさんのように、これから投資を始める人には、積み立て型の投資信託がお勧めです。
なぜ投資信託なのか?次回は「投資信託」について説明したいと思います。