積立投資に慣れてきたので、スポット購入をしてみたい② 戦略はどのように立てればいいか?

配信日: 2017.04.28 更新日: 2019.08.07

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積立投資に慣れてきたので、スポット購入をしてみたい② 戦略はどのように立てればいいか?
投資初心者で「自分には関係がない」と思っていた人の中にも、最近報道されているように自分の老後が不安である(年金だけでは十分に賄えない)という理由から、積み立て投資ということに実際に取り組む人が増えています。なんでもそうですが、一度経験してみると、実はたいしたことはなくて、「あ、これならできそう」という感じで一歩踏み出されます。そういう方は、「もっと」ということで、今度はまとまったお金を投資しようと考えるようになります。
そうなると、いきなりハードルが上がってしまうように感じるかもしれません。積み立てならば、毎月少額なので、仮にうまくいかなかったとしても傷は浅いけれど、まとまったお金であれば、うまくいけば大きく収益を上げることができる反面、見誤れば、大きく元本を棄損する可能性すら出てきます。
そこで、今回はまとまった金額を投資する前に注意したいポイントについて考えてみたいと思います。

柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

余剰資金がいくら貯まったら買うのか?

気になるところだけれども、誰にも聞けないポイントとして「スポット投資ならいくらぐらいからやればいいか」ということです。例えば、100万円とか1,000万円とかかなりの金額たまらないと、やっても意味がないか、或いは、窓口の職員に話をするのもはばかられるのでは、と思ってしまいがちですね。結論から言えば、金額は皆さん次第です。
 
10万円でもOK。投資をするのに適当な金額は100人いれば100通りの考え方があります。理論的には100万円以上になれば、分散投資の効果が出やすいと思いますが、究極はひとそれぞれです。最近ではネット取引で、手数料も安く気軽にいつでもできるようになりましたから、窓口に出向いて、なんとなく職員と話し辛いということを感じることなく「家計のために使う口座に20万円ぐらい余分にたまったけど、このままにしておくと使ってしまいそうだからとりあえずどこかに預けたい」といった「なーんとなく、たまった。なーんとなく、何かしたい」という気軽な気持ちでネットからスポット投資してはどうでしょうか。
 
「知らない間に使ってしまった」というより「知らない間にたまった」ほうがいいですよね。日ごろのちょっとした心がけで、お金は成長してくれますから、時間があるときに(残高)も気にかけてあげましょう。
 

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どんなタイミニングで?

タイミングについても、自分に時間があって、気持ちがなんとなく「お金」に向いているときに自分の気持ちに正直に行動すればOKです。
 
ただ後で触れますが、そのときにどんな商品に投資をするかという大事な選択が待っていますので、商品選びで迷ってしまった挙句、「やっぱりいいや」とならないように、日ごろから、少しだけでも景気の動きを知らせるニュースを耳に引っ掛けておく、それが無理ならば、相性の合うFP(ファイナンシャルプランナー)から情報をほしいときにもらえるようにしておくといったような地ならしは必要です。いざというときに、一から商品選びをするとストレスがたまって、投資をしようとういう気持ちが失せてしまいます。
 
少しずつ相場の動きがつかめてきたら、政治イベントなどで、大きく下げたときに投資するというが理想ですね。以前にも触れた通り、トレンドが上を向いているときに、政治イベントで大きく下げたとしても、単独のイベントがトレンドをひっくり返すほどの力はないケースが大半です。リーマンショックがあげられるかと思いますが、2年も前からサブプライムローン(下位層向けの住宅ローン)のデフォルト(ローン返済ができなくなる)という状況が出ていたのです。したがって、トレンドが上を向いているのか、下を向いているのかは確認しておく必要があります。
 

どんなものを買うのか?

どんなものを買うのか?商品選択は非常に重要です。しかし実はそれ以上に投資をする皆さんの時間軸が重要になります。例えば、1年後や2年後など、特定のゴールを設定しているのか、それとも「特に何年後ということでゴールを設定していない」というのとは全く違ってきます。
 
特にスポット投資の場合は、積み立てと違って、投資のタイミングが分散されていないので、特定のゴールをはじめから設定してしまうと、そこでは当初想定以上に相場環境が悪くても換金しなければならない、となって結果的に損失が発生してしまったということになります。
 
<筆者の実例>
ここで筆者の実例を紹介しましょう。本当にわずかの余剰資金ができたので、「何かに投資しようか」と思い、当時非常に状況が悪かったブラジルものの投資信託を購入しました。ずっと下落を続けていたので自律反発が狙えるのでは、と軽い気持ちで選択しました。
 
「最悪期は終わり」と考えたのですね。ところが、購入して間もなく下げに転じ、(これはシェールオイルのために過剰供給感が加速したためです)、まさに「見るのも嫌だ」という状況になりました。ですが、2016年あたりからOPECの減産合意がなされ、需給環境が改善し、下がるだけ下げたので急速に上昇をはじめました。
 
この例からもお気づきのように、下げ止まらなければ、下げ止まるまで待てばいいのです。待てるかどうかは、時間に余裕を持っているのか、それとも「○年で何とか上げたい」と思っているのかの違いです。
 
結論を言うと、買いたい商品は皆さんにとって馴染みのある商品、日ごろから興味をもって見続けることのできるものであれば何でもいいかと思います。大事なのは、利益が上がったときに利益を確定するということです。
 

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