銀行にある1000万円を運用したい! 2024年からの新NISAがおすすめの理由と活用法とは?
配信日: 2023.10.21
今までは、さまざまな運用商品のメリット・デメリットを説明してきましたが、今後は、まず「新しいNISA」といえるでしょう。本記事で、その理由と活用法をお伝えします。
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執筆者:前田菜緒(まえだ なお)
FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士
保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)
まずは「新しいNISA」である理由
最初に、まとまったお金とはいくらであるかということですが、相談でよく聞く金額は1000万円が多いため、本記事では1000万円を例に話をすすめます。そして、1000万円を投資するなら、2024年から始まる新しいNISAを活用するのがよいでしょう。
2023年までのNISAで投資できる金額は、一般NISAは年間120万円、つみたてNISAは年間40万円まで、まとまったお金を運用するには非課税枠が小さすぎました。しかし、2024年からは、積立投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計すると年間360万円まで投資ができます。
さらに、生涯で投資できる金額は1800万円です。まとまった資金を投資するには、十分な非課税投資枠です。レアケースだと思いますが、1800万円以上の余剰資金があるなら、配偶者のNISA口座も活用し、夫婦合わせて3600万円まで非課税投資するとよいでしょう。
非課税運用ができなければ、利益に対して約20%の税金がかかります。まとまったお金に利益が発生すると税金も多額になりますから、まずはNISAの枠を埋める運用から始めることをおすすめします。
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新しいNISAでの運用方法
では、どのように運用すればよいかということですが、おすすめの運用方法はやはり積み立てです。
積立投資枠と成長投資枠の年間投資可能額は、先述のとおり360万円ですから、毎月30万円まで積み立てが可能です。1000万円を運用するなら、約3年で積立投資が完了します。1000万円をすべて積み立てた後は、毎月の収入から積み立てていきましょう。
ここで、よくある質問が「3年間、銀行に置いたままですよね?」です。3年目に積み立てられる資産は、ご指摘のとおり、その間ずっと銀行に置いたままになります。資産を寝かせたままになっていますから、早く投資にまわしたいという気持ちも分かります。
しかし、仮に1000万円を一括投資するなら、NISAは投資額上限オーバーで使えないことになります。
また、時間の分散をせず一括投資をするわけですから、その分リスクも非常に大きくなります。大きな金額を一括投資して、その後どんどん自分の資産が減っていく状況になってしまったら、精神的にもよくありません。
そのデメリットを理解したうえで投資をするなら、どんな結果になろうとも納得できるかもしれませんが、このリスクを受け入れられないなら、やはりNISAで積み立てすることをおすすめします。
3年後に投資をすることになる資産は、3年間銀行に置いたままになってしまいますが、リスクを考えると積立投資が解決手段となります。
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まとまったお金がいくらであろうと考え方は同じ
本記事では、1000万円を投資するという例をあげましたが、500万円でも100万円でも基本的な考え方は同じです。リスクを理解して、自分に合った資産形成を行っていきましょう。
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士