FXについて その1 FX取引の特徴と株式取引との比較
配信日: 2024.01.22
1日当たりの為替の変動は、株式と比べてそれほど大きくはありません。しかし、レバレッジを使うことにより、少額の証拠金に対して大きな取引をすることが可能で、この点がFX取引をハイリスク・ハイリターンの投資にしています。
執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー
東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。
現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。
ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。
FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。
2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。
現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。
早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。
サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow
FX取引の特徴
FX取引の主な特徴としては、以下が挙げられます。
通貨ペアごとの取引
FX取引は、2つの国の通貨を組み合わせた通貨ペアごとに行われ、一方の通貨と他方の通貨を交換することになります。例えば「USD/JPY」は米ドルと日本円の通貨ペアを示し、米ドルを購入して日本円を売る、または日本円を購入して米ドルを売るということです。
ドルの価値が円に対して上がると予想して、1ドルが150円のときに150万円で1万ドルを買い付け、3日後に1ドル160円となった場合、そのタイミングで1万ドルを売却すれば160万円となり、10万円の利益が得られます。
証拠金
FX取引では、あらかじめ口座に預け入れた現金を担保に、レバレッジ(てこの原理)をかけた取引が可能ですが、預けた現金のことを証拠金といいます。例えば、25倍のレバレッジをかけた場合、10万円の証拠金に対して最大250万円分の取引が可能となります。
レバレッジ
証拠金の金額と、それを用いてできる取引の限度額の比率を「レバレッジ」といいます。前述のように10万円の証拠金に対して取引限度額が250万円分の場合、25倍のレバレッジをかけたといいます。FXの個人取引での最大レバレッジは25倍です。
レバレッジは、少額の資金で大きな取引を可能にするためのもので、利益や損失を増加させる効果があり、FX取引をハイリスク・ハイリターンの投資にしています。
レバレッジを25倍にすると、10万円の証拠金では250万円までの取引ができます。そのため、1ドル150円の場合は250万円/150円=1万6667ドルの買い付けが可能であり、例えば3日後に1ドルが160円になったときに売却すれば、1万6667ドル×160円=266万6720円が手に入ります。この場合、FX取引による利益は16万円6720円となり、証拠金より大きい利益を得ることができます。
参加者
FX市場には、中央銀行、金融機関、企業、個人トレーダーなど、さまざまな参加者がいます。これによって主要通貨同士の通貨ペアに関しては、市場は非常に流動的となります。また、原則として平日・祝日の24時間ほぼ連続して取引が行われます。
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FX取引と株式取引の比較
FX取引と株式取引を比較した場合、以下のような違いがあります。
取引対象
・FX取引
外国為替市場で、通貨ペアが取引の対象です。トレーダーは、1つの通貨を別の通貨と交換する形で利益を得ます。
・株式取引
株式市場で、企業の株式が売買の対象となります。投資家は株式の購入により、株主として企業の所有者の一人となりますが、その企業の業績などに応じて株式の価値(株価)は変動し、株価の値上がりによって利益を得ます。
取引の時間帯と価格変動に影響を与える要因
・FX取引
外国為替市場は原則、土日や1月1日を除いて24時間取引可能です。前述のとおり市場は非常に流動的で、為替相場は金利、経済指標、政治的な出来事などに影響を受けて価格変動が発生します。
・株式取引
株式が上場されている証券取引所の営業時間内に取引が行われ、証券取引所が属する国によって取引できる時間帯や休業日は異なります。また、株式市場は企業の業績、市場のトレンド、金利、政治的な要因などに影響を受けます。
取引の仕組み
・FX取引
FX取引では主にレバレッジを使用して、少額の証拠金で大きな取引が可能です。価格(為替相場)の上昇と下落の双方で利益を得ることができます。
・株式取引
株式取引には現物取引と信用取引の両方がありますが、FXのようにレバレッジを効かせた信用取引が一般的というわけではありません。
目的と投資家のタイプ
・FX取引
主に為替レートの変動を利用して、短期的な利益を追求するトレーダーが市場に参加します。
・株式取引
株式市場には短期的な取引を目的とする投資家も参加しますが、中長期的な企業の成長を見越して株式を購入し、10年、20年といった期間で投資を行う方もいます。
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まとめ
「その1」ではFX取引の特徴の説明とともに、株式取引との違いを比較しました。次回「その2」では、FX取引における「スワップポイント」について説明します。
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー