更新日: 2019.01.07 NISA
財形・NISA・iDeCoの特性を生かして使い分けを考える
Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
財形を中心にiDeCoをプラスで考える
家計相談にいらしたKさんは8月にご出産を控えています。ご主人は48歳です。待望の第一子誕生なのですが、子どもが成人する時に68歳。会社の制度が変わり定年は60歳から65歳に延長されたそうですが、この5年間のお給料は下がる見込みで、教育資金や老後資金に不安を感じていると言います。そのため「現在は年間50万円の財形貯蓄をしていて、設定金額の増額をしたいと思っている。iDeCoも考えたい」ということでした。その内容です。
財形貯蓄は元本550万円まで非課税の制度です。天引きなので着実に貯蓄でき、元本保証のメリットがあります。今回はこのコアの貯蓄はそのまま継続して安全性を確保し、増やす部分はiDeCoを利用するようにご提案しました。財形貯蓄の増額はせず、ご主人のiDeCo口座を開設することにしたのです。ご主人が既に日本株式に投資されているので、iDeCoの組み入れ商品はそれを加味して国内外のバランスを考えることになりました。
Kさんの場合は、ご主人が65歳の時に子どもさんが17歳。教育費のピークを迎えます。既に全期前納で300万円の学資保険に加入されていますが、これでは足りません。iDeCoを充当しても良いと思います。ですがこの資金を教育費に使ってしまうと、今度は老後資金が不足してしまいます。キャッシュフロー表を作成し、財形貯蓄とiDeCoによって確保できる老後資金を先に計算した上で、余剰分で教育資金への充当を考えると良いと思います。というのも、高齢で子供をもった場合、教育費を掛け過ぎる傾向があります。その結果、老後貧乏になるケースが多いからです。自分たちの老後の生活のことも考えながら、使うことができる適正な教育費を知ることが大切です。
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NISAのメリットも使う
Kさんは現在、専業主婦です。気になるアクティブファンドがあるので、毎月の積立とは別に貯金の一部で始めてみたいと考えています。そこで、NISA口座を開設することになりました。Kさんは投資初心者ですが、「皆が良いというのでやってみたい!」というきっかけで始めるのも悪くないと思います。資産運用の勉強を始めることは、今後の資産形成に大いに役立ちます。ただ注意点があります。「儲けが出た」と聞くと、手元の資金をつぎ込んで、より多くの儲けが欲しくなります。少額から始めることと、時間の分散は肝に銘じて欲しいところです。そこで、投資したい資金を3等分し、時期を3回に分けて投資するように提案しました。
NISAは投資金額年間120万円まで、配当金や売買益が非課税になる制度です。iDeCoと違い、いつでも引き出せます。利益がある程度出た時点で売却し、短~中期で利用することが出来ますし、教育資金や老後資金の不足分を充当することもできます。通常約20%かかる税金がかからないため、アクティブファンドで利益を目指すKさんにはぴったりと言えます。Kさんご夫妻には、財形・iDeCo・NISAを使いこなし、老後資金、教育資金を上手に確保して欲しいと思いました。
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